2017年2月22日水曜日

斎藤慎輔氏 やっぱりスバルには噛み付かない!?(ティーポ3月号)

  斎藤さんに限った話ではなく、どうやら多くのライターさんに同じような傾向が見られるので、ちょっとネタにさせて頂きました(笑)。フランス車・イタリア車を中心に扱うティーポという月刊誌で連載を持つ斎藤さんですが、1月号ではジャガーXEを、2月号ではプジョー208GTiを、それぞれK口Mなぶ氏のようなメーカーの靴を舐めるような絶賛レビューをぬるーく書いておられました。相手を見て辛口になる「雑魚」ライターとか言ってしまうと大変失礼ですが、この業界の売れっ子はそんなヤツばっかりです。もっとも好意的に解釈すれば、日本市場では微々たるシェアしか持たない両ブランドへの「大人の配慮」ってヤツなんでしょうね。ちょっとでも興味を持って読んでいるユーザー予備軍の気持ちを萎えさせないとても「上品な」文章ではありました。

  しかし「斎藤ファン」にとっては、あの沢村慎太朗さんみたいな「下衆過ぎる」内容のメーカーぶった切りが読みたい!!去年(2016年)はBMW116iとマツダロードスターを見事なまでに「バッサリ」と斬ったあの切れ味を再び見たいわけです。そして3月号に登場したのは!!なにやら期待が高まる「スバルBRZ」!!。これは〜何か起こるはず!!「トヨタのイヌ」「ザックスのイヌ」「ブレンボのイヌ」「ビルシュタインのイヌ」「ジャトコのイヌ」「アメリカのイヌ」・・・忠犬・フジヘビー。あらゆる良質な素材をまったく使いこなせていない!?とか「切り口」はいくらでもありそうだ!!相変わらずに「水平対抗」というプライドを誇らしげに掲げ、北米市場でも欧州市場でも高く評価されている群馬の「お星さま」の運命はいかに!?

  BRZというクルマはですね〜。イーロン・マスク(テスラCEO)をも上回るスケールで自動車業界に新たな波を巻き起こしている、トヨタのモリゾー社長の肝いり企画において、たまたまスバルに白羽の矢が当たり・・・といったストーリーの果てに生み出された「混血車」です。スバルのエゴとトヨタのエゴがクロスした結果として、「AWDはやらない」「ターボはやらない」「オープン化はやらない」といった徹底した保守路線が貫かれています。ただしコンパクトな水平対抗2L自然吸気(新開発)をシンプルなFRのスポーツカー専用シャシーに組み込んだ結果、V8ミッドシップのフェラーリ458と同じくらいの重量(1300kg)になってしまったという・・・とっても「不思議」なスポーツカーです。

  86/BRZに関してしばしば議論になるのは、「スポーツカー」としてストイックな存在に成り切れているのか!?ということなのですが、「リアシートがあるから不可」という思考停止モードが発動した結論は、もはやプロの評論家には許されないです(911より不純な2シーターの立場は!?)。素人目線で恐縮ですが、このクルマにはメーカーが「コスト」の壁に阻まれて消化不良(ノーマルのタイヤ銘柄、エンジン&ミッションの完成度など)な点と、意図的に「スペシャル感」を下げた点(インパネ、エクステリア前後のデザイン)が混在していて、そこに「ユーザーが仕上げるクルマ」というエクスキューズを用意しています。

  気合いの入ったユーザーならば、スバルの水平6気筒に換装したりターボ化を経て300psオーバーに仕上げることもできる車体(容量がある)ですし、純正&社外を含め日本でもっとも多くのアフターパーツが発売されている車種であることもまた事実です。「気に入らないところは自分で直してください!!(だから作り込みは控えています)」・・・これでは斎藤さんも何も言えないですねー。ロードスターの時みたいに「小物入れがないから困る!!」とか噛み付いたりはしないんですね。

  アフターで直すなら、FRのクラウンでも3erでもなんでもいいじゃん!!・・・というとそうでもないです。セダンでも車高調とバッケットシートで着座位置は誤魔化せるかもしれないですが、86/BRZは交差点一つ左折するだけで「普通車」との違いをハッキリと見せてくれます。あのチャラ過ぎるリア!!初めて試乗したときは「なんじゃこりゃ!!」って思いましたよ。マツダのロードスターよりも簡単に、かつダイナミックにスライドするので、これじゃあ・・・夜な夜な86を愉しむ「スベリ屋」が、街中でもクイックに左折して立ち上がっていきたくなる気持ちがわかる。「究極の左折マシン」。

  斎藤さんも褒めていらっしゃいますが、「商品企画」としては限りなく完璧に近いと思います(ユーザーのニーズにしっかり応えている!!代替車が無い!!)。日本車では頂点の「100点」。独断で点数を付けると「クラウン20点」「プリウス50点」「アルファード70点」「ノートe-POWER60点」「エクストレイル40点」「S660・95点」「ロードスター80点」くらいか!?。

  堅実な経営意識を持つトヨタが、スバルの利益を生まない稼働率低めの群馬のラインに目を付けて作らせた結果、スバルの魂の一つでもあったサンバーが消えてしまった(軽自動車から撤退)ため、トヨタの企画そのものを目の敵にするスバリストもいたとか・・・。あのトヨタが心からユーザーの為を思って新規でスポーツカーを作る!!なんていう夢見たいな「慈善事業」であっても一部のスバリストにとってはどうも癪に触るようで、私の弱小ブログにもいろいろ不満を申し立ててくる人もいました。もうあれから4年も経つんですね。

  さて下に藤島さんのレビュー動画を付けました。ザックス製ダンパーを備えた「BRZ・GT」というコンプリートモデル(仕上げるのが面倒な人向け?)です。斎藤さんの意見では「ザックスダンパーは意外にも(Sに比べて)フリクション感が大きい」「限界領域ではよく抑えがきく」と断じていて、藤島さんのコメント「路面をしっかり掴んでますね!!」とは真っ向から矛盾しちゃっています!!あちゃー。国沢光宏さんはずっと「ザックスは異次元にスゲー」ってバカの一つ覚えのように言っているので、誰か一発反論してほしいと思っていたところだったのでコレは良かったなー。異次元なのはアンタだ!!

  


 



2017年2月10日金曜日

スズキの新デザインは欧州メーカー出身者の仕業なんだってさ。(ニューモデルマガジンX3月号)

  スズキの新デザインがクルマ好きの間で話題になっています。もちろん大ヒットのハスラーでも新型スイフトでもなくて、なかなか「凝っている」と好評なのが、アルトとイグニスの2台です。どちらもとても印象的で、英国車MINI、ドイツ車ザ・ビートル、イタリア車フィアット500にも対抗できそうな、日本のスズキの新境地と言える個性的ながらもセンス良くまとまったエクステリアです。

  ダイハツがコペンを、ホンダがS660を作る中で、軽自動車最大手のスズキからの回答が「アルト」。最初から上級グレードありきのスポーティなデザインでベースモデルが発売するや否や、畳み掛けるように「ターボRS」「ワークス」を発売。やたらと重量が増えるCVTを降ろして、RSはDCTを、ワークスはMTを配置していて、驚きの軽量設計を実現したベース車のボデーと相まってRSもワークスも670kg。今や800~900kgが軽自動車の相場ですから、その軽さは解ると思いますが、パワーウエイトレシオで考えてもメルセデスC180やゴルフ・トレンドラインと同等以上の性能になります。

  走りでワクワクさせてくれる性能の裏付けがあってこそ、個性的なデザインが生きますね。力強いCピラーや塗装面が広く感じるサイドのデザインからは、いかにも堅牢なボデーであるかのようなオーラが漂っています。SUVブームという世の中の流れに上手く乗っかったハスラーも見事でしたが、「ザ正統派」といえる小型車デザインのお手本、小型自動車デザインの歴史の1ページとして永く記憶されるであろうアルトも素晴らしい。軽自動車の表現の幅ってこんなにも広かったんですね。

  もう1台のイグニスですが、普通車ナンバーのAセグという日本ではやや特殊な立ち位置で、最初から「カルト車」扱いなんですが、スズキはそんなことは承知の上で、街中では純正パーツとおぼしきスタイリッシュな足回りに身を包んだ個体をよく見かけます。特にもっとも地味な色の代名詞になっているグレー・シルバー系の発色がとてもキレイです(プレミアムシルバーメタリック)。販売台数が稼げる小型車なので8色+5色の2トーンと選択の幅が広く、原色が多くて案外選ぶのに困るマツダと違って、「アースカラー」が揃っている点も好感が持てます。ただし買うならシルバー1択かな?ってくらいにカッコいいですけど。

  マツダが作ればなんでも名車!!みたいな雰囲気ありますけど、スズキにも同じコトが言えるんじゃないですかね。これは日本車に対して辛口な自動車メディアにも徐々に認識されつつあるようで、ニューモデルマガジンXなどは、昨年の後半に某アラフィフライター3人による茶番コーナーでバレーノをボロクソに貶しておきながらも、ここ数ヶ月でのスズキに関連する記事はキモチワルいほどの絶賛の嵐になっています。新型スイフトなんて以前ならかなり厳しいコトを言われそうなツッコミどころ満載のデザインなんですけどね・・・。

  さてそんなニューモデルマガジンXですが、スズキ絶賛記事の合間にスポットで「変なプライド」を見せていました。原文のママ抜粋すると

「スズキはこのところデザインに見所がある。某海外メーカーにいた日本人がアルトとイグニスに関わったというもっぱらのウワサだが、それでも商品が良ければ構わない。」

  どうやらスズキの「確変デザイン」は完全に助っ人ドーピングによるもので、日本メーカーのデザインが進化したわけでは無い!!と言いたいらしいですね。輸入車が大好き過ぎてクルマの本質を見失っている(かのような)バブル世代に必死で迎合したんですかね。ドイツブランド大好き〜って感じのやたらと痛いライターが本能的に書きそうなことですね。

  そもそも今のドイツブランドのデザインの主流を成している2000年代のアウディのデザイン自体が、日産出身の日本人デザイナーによる「完全なる確変デザイン」なんですけどね・・・。その後にBMWがクリス・バングルをフィアットから引っ張ってきてチャラ付いて劣化が激しいデザインでとんでもないしくじりをしましたっけ。世の中そんなものなのに・・・何が「それでも商品が良ければ構わない」なんでしょうか?

  ちなみに御堀直嗣というオッサンライターが書いた「アウディの矜持」という単行本には、驚くべきことにアウディのイメージを決定的に変えた和田智というデザイナーの名前が一切書かれていません。日本的なものの関与を一切無視して、つねに自動車に関しては日本よりドイツが上なんだ!!という「不変の理」を何が起こっても保持しつづけることが、日本のドイツ車好きバブル世代の「矜持」ってことなんでしょうね・・・いやー天晴れです。ただし日本のクルマ好きはバカばっかりだと思われるのは心外なので、これからもブログでいちいち晒していきたいと思いますけどね・・・。