メルセデスCLA250・・・いよいよ始まった"本音"でフルボッコ!!!

  いや〜ビックリしましたね。今月号(2014年10月号)の「オートカー」ですが、「英国車特集」としておきながら、最大の読みどころは後半に付いている「メルセデス特集」でした。まずは新型Cクラスのドライビング=インプレッションから始まります。もうすでに他の雑誌で少なくとも5本以上のインプレを読んでいて、どの1本も印象に残っていない「薄味」ばかりだったので今回も全く期待していませんでした。それが読んでビックリ!で新型Cクラスを見事なまでに「文脈」で分析していて、「良い点」と「悪い点」がとてもわかりやすく描かれています。ライターもここまで自信持って言い切るからには、相当に確信めいた感触が得られたのでしょうけど、それにしてもこの独特の文体を使うのライターは・・・もしや?。そうです突如としてオートカーに降臨した沢村慎太朗さんでした。

  発売直後の雑誌なのであまり詳しい内容を書く事は避けますが、とりあえず新型Cクラスのインプレを読んだ素直な感想としては、「運転下手くそな自分には合っているのかもしれないけど、とりあえずいらね〜・・・」といったところでしょうか。沢村さんが言わんとしていることを、私なりに解釈(曲解)すると「メルセデスはデカいのだけ作ってればいい」みたいなところですね。中型車は日産あたりからOEMすればいい話です。それを金儲け主義のルノーとメルセデスがビジネスライクに協議してしまった結果、コストがかからない方の「メルセデス設計」に統一しようなんてことになってしまうんですね。さよなら日本製スカイライン。

  沢村さんのインプレですが、今回もとても納得できます。レクサスISやスカイラインと同じサス形式にグレードアップした効果!なんて素人っぽい事など一切触れずに、3シリーズを軽く上回る旋回時のアジリティの進化は「本物だ!」と力説しておられました。でもそこ(3のコーナーリング)はすでにレクサスのFスポでも通過したものであり、BMWよりも金(コスト)かければそれだけいいものが作れるといった程度の話にも聴こえます。そもそも「プレミアムブランド」としてのまともな意識があるならば、沢村さんに間違っても「論外」「落第」なんて言われないように頑張らねばいけないと思います。結果として今回もメルセデスを信じて購入したユーザーが大恥をかかされてるわけですから、もうちょっとしっかり作ってあげて欲しいと思います。もっとも1000万円以下のモデルのユーザーのことなどまったく関知しないのがプレミアムブランドってものなのかもしれないですが・・・。

  さてさらに「沢村ワールド」全開だったのが、Cクラスインプレに続く、C180とCLA250の比較記事です。これまた凄い!!!というかヤバい!!!・・・完全にメルセデスに喧嘩売ってます!ターゲットはもちろん「世紀のガラクタ」CLA250です。去年の発売以来このクルマは予想以上に反響が大きいと報じられる以外は、主だった評論家はコメントを避ける傾向にありました。まあこの微妙な反応の時点でクルマの出来は推して知るべしなわけですが、私のような素人でも乗ったら乗ったで一言言わないと気が済まなくなるほどで、これが400万円!?クレイジーすぎる!!!と失礼極まりない感想を持ってしまいました。まあでもゴルフやらアクセラやらやたらと優等生ぶったクルマばかりが脚光を浴びる中で、こういう「ふざけたクルマ」もあってもいいのかも・・・と広い心で接してあげたいです。どんなクルマにだって短所はあるでしょうし、どんなに酷いクルマだったとしても、結局はそれを選ぶ人の人間性の問題なのですから。

  それにしてもCLAに関しては疑問点がたくさんありました・・・まずは「なんでそんなに酷いデザインなの?」(笑)。デザインは個人の主観もありますから看過するにしても、ほかにもいっぱいあるんですよね。結局のところ「どう使っていいかわからん!」と思ってしまいます。これだけベストなサイズなのにもかかわらず他の全てがダメ過ぎます。その辺の「へなちょこ具合」について沢村さんが今回の記事で実に見事なまでに科学的に問題定義してくださっています。本音を言うとちょっと違う印象の部分もありましたが、総じて不満に感じるところは同じだったですね。これは「グランドツアラー」ではなく「モデルカー」であり、デザインが気に入ったら家の前に飾っておくクルマなんですかね。私のようにデザインがダサいと思ってしまった人にとっては「税金がかかる粗大ごみ」でしかありません。

  そんなに気に入らなければ買わなきゃいいだけの話だろ!ってまったくその通りです。しかしこれまでまったく沈黙していたカーメディアがなんで今になって「本当のこと」を書き始めるのか?にはいささか興味があります。メルセデスは今でも日本国内で販売台数トップ10に入る非常に重要なブランドであることには変わりはなく、日本の自動車ユーザーにとっても納得のいく価格で様々な選択肢を与えてくれる馴染み深い存在です。日本人ユーザーの視点からもかなり評価されているブランドを、沢村さんが改めてまるでPSAの右ハンドル車を苛烈までに叩いた時のような「日本をナメるな!クソブランド!」と言わんばかりの罵詈雑言を浴びせたことに少々驚きを禁じ得ないです。

  それでももしメルセデスが何らかの意図を持って、この評論が出ることに「O.K.」を出したというならばなんとなく合点がいきます。CLAのベースグレードである180は確かにバーゲン価格でした。私のように批判的な意見をネット上で述べる人々に対し、メルセデスだからといってハードルを上げ過ぎてないですか?メルセデス版の「プレミオ/アリオン」ですよとの反論には一理あるなとは思いました。「日本車よりも断然に良い」といった意味不明な意見が相当に見られたので、思わずブログで揶揄したことはありましたが、ユーザー自身がカローラみたいなものだと割り切っているならば特に文句はないんですよね。まあ「どうでもいいクルマ」です。

  ちょっと話が逸れましたが、もしCLAユーザーの一定割合が「日本車よりも断然に良い」と思い込んでこのクルマを買っているとしたら、その「魔法」から自然と覚めてメルセデスに対する憎悪の炎を燃やすよりも早く、さっさと現実を教えてあげて新型Cクラスに乗り換えさせた方が得策!なんて考えてるのかもしれません。今ならばCLAも高く売れますよ!なんて呟かれて、沢村さんいわく「真面目に取り組んでいる感じのないCLAと、筋道を追って考えられたC。Cの圧勝である。」なんてフレーズを見せつけられれば、メルセデスディーラーもますます「捗る」ってところでしょうか。


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