2016年2月29日月曜日

「マツダ魂」は本当に魂の1冊でした!

  ちょっと前に「マツダ魂」(笠倉出版社)という、やや小降りなムック(不定期雑誌)が発売されました。これは「サクラムック・ビジュアル図鑑シリーズ」という飛行機・バイク・古美術品など趣味のビギナー向けムックなのですが、いつも自動車専門メディアの無粋な文章とは違って、ライターの偏見などに煩わしい想いをすることもなく非常に読んでいて気分がいい1冊だと思います。ターゲットはビギナーのようなので「わかりやすさ」に重点が置かれているというのもありますが、個人的にはクルマにブログを書く上でもいろいろ参考になりそうです。

  これまで発売されてきた歴代のマツダを特集する書籍は、非常にマニアックなマツダ好きを満足させる内容に終始したせいか、「興味深い話」と「どうでもいい話」がゴチャゴチャと盛り込まれていて、読者に努力を要求するような熱気ばかりがやや空回りしているものが多かったです。マツダに関する「どうでもいい話」って結構多いですよ。マツダが一流メーカーと同じ様に、パッケージ効率を考える話とか、燃費をよくする話とか、極めつけは販売店のサービスについてとか・・・(笑)。どれもよく考えればどうでもいいことなんですが、ひたすらにページが費やされていたりします。

  「マツダ車の良さって何ですか?」 一般ユーザーにアンケートを取れば、おそらく「デザイン(内外装)」「(運転操作の)ダイレクト感」「広島(ストーリー性)」などの要素からくるやたらと「情熱的」なイメージが多いのではないかと思います。この「マツダ魂」ページをぼんやり眺めていても、目に飛び込んでくる情報は、「マツダデザインの流麗さ」「サーキットに近い乗用車」「孤高の技術力」の3つが大きいですね。作り手とユーザーが見事に一致!!!・・・さすがにマツダの全面協力で編集されているだけあって、内容にブレが少ないです。

  それにしても「マツダの新戦略」と新たにマツダに惹き付けられたユーザーの「相思相愛」関係は実にすばらしいことです。たとえ私自身がそれほど惹き付けられていないとしても、それは自分のことにように歓びを感じます。アテンザの先代モデルと私の関係もそうでしたが、マツダはいつの時代も熱狂的にユーザーを捕まえるんですね! 今さらになって「私が好きだったマツダは・・・」なんてクソみたいな持論は何の役にも立ちませんし、もういい加減にブログでマツダの現行モデルについてゴタゴタ言うのは控えたいな・・・「マツダ魂」を読んでからというもの、我ながら実に殊勝な決意をしたものです。

  
  思い返せば、たまたま自分が免許を取ったころに「アテンザ」という新型モデルが登場しました。その初代・2代目はちょうど自分にとって良い選択といえるクルマでしたし、オーナーとしてとても誇らしげに感じることができる不世出なモデルです。オーナー馬鹿を承知で言うならば「10年に1度の名車」ですし、知らない人にわかりやすく説明する時には「欧州で成功した中型以上のセダンはセルシオ、スカイライン、アテンザの3台だけ!」みたいなこと言ってます。まあ・・・最高のクルマに巡りあってドライブが好きになった!!! そういうタイミングの巡り合わせの幸運にひたすら感謝すれば良いと思います。

  そして「新世代のマツダ」はまた新たなユーザーとの蜜月を過ごすために、スカイアクティブという変革がなされ、それが見事に注目されるようになっていますよ!という、ごくごく一般的な世の中の流れが、とってもよくわかる「書籍」だと思います。

  これまでも「新世代のマツダ」についての特集を組んだ書籍・雑誌をいろいろ見てきましたが、残念ながらスカイアクティブの魅力は少しも伝わってきませんでした(自分は旧世代への愛が強過ぎ?)。プロのライターが「内外装が良くなった!」とアテンザについて盛んに喧噪していましたが、先代アテンザユーザーからしてみれば新型の内装は先代の「デジャブ」でしかないです。そして大きく変化している部分、たとえばセンターコンソールの素材などは、どうも何度見ても雰囲気に馴染みませんでした(あのコンソールはやっぱりセダンとしていまいち表現力が乏しいのでは?)。

  さらにそんな「疑惑のコンソール」にアクセラに合わせて後から追加されたダイヤル式セレクターなどは、一目見て「がっかり」しましたよ。どう考えてもあそこに付ける必然性などないと思いますし、もし「ある」とするならば・・・それは失礼ですが非常に「安っぽい意図」だと思われます(どっかの真似!)。そんなこんなで発売以来MCを経ても現行アテンザはいまいち好きになれませんでした。ちょうどレクサスISに乗った時に感じるようなあからさまな「コピー感」とでもいいましょうか・・・、「それ」をガキみたいに喜ぶ人もいるようですが、アテンザに関してはそこが一番イケてない・・・そういう部分こそマツダの個性的なアイディアで主導権を取らないと・・・。

  カーメディアはアテンザの発売以来、大喝采を続けていましたが、そんな「くだらない」ことばかりを盛んに取り上げるわけです(まあ見方は人それぞれですけど〜)。もちろん「現行アテンザの魅力」は試乗を通していくつも発見しました。なんといっても「サイドライン」の力強さはいいですね!。比較するとレクサスGS、Eクラス、5シリーズがだいぶ貧相に見えてしまうほどに、グラマラスで近くで見るとさらに実に見事です。デザインCOTYでアストンやジャガーと並び立った最大の理由も、おそらくこの「サイドラインの革新」だと思います。はっきり言ってあの評判のフロントマスクは二の次・・・。とにかく「サイド」です(アクセラ・デミオとは違う!)。それだけにリアのランプ類に手が回らなかったのが残念すぎます。

  また「走り」に関してですが、サイズを考えると、とんでもなくキビキビとした走りをします。FRのライバルよりもハンドリングがいい!とかしばしば書かれていますけど、ライバルはだいたい1800kgクラスなので、ハンドリングが良いのも当たり前のことです。ただし、ひとむかし前に巨大な市場を作っていた「スポーティなセダン」とは完全に別物です。つまり初代や先代とは違う車です。用途も違えば、乗り方も違う・・・当然にユーザーも違うことでしょう。

  ちょうど2002年を境にスカイラインの評価が一変したあたりに状況が似ています。このまま現行アテンザを理解しようとせずに、低い評価(偏見)を続けていたら、「スカイラインは直6派」のみなさんと同じ輩になってしまいますね。それはちょっとイヤだな・・・だってあの日産叩きは実に不毛ですから。

  しかし、そんな「頑迷な旧マツダ好き」をとてもやさしく諭してくれるのがこの「マツダ魂」です。軽い気持ちで買ってみましたが、予想以上にとっても気に入りました。マツダに対する違う視点を持たせてくれたことでいろいろ考えることができました。今では廊下の本棚の一番手に取りやすいところに並べていて、入浴時(ちょうど良いサイズ)に読む本として愛用していて、もうかれこれ20回以上は開いています。(ちなみに「マツダのすべて」は3回くらいしか読んでない。)

  そしてページを開くたびに、なんだか「私」と「スカイアクティブ」の隙間がすこしずつ埋まっていくような不思議な充足感があります。これから歳を重ねていく自分にぴったりの現行マツダ車は何なのかな?なんて真面目に考えたところ、今のところロードスター(RS)とアテンザ(25S)の2車種が良さそうな気がします。まあ可能ならこの2台を「足して2で割った」ような車(シャシーはロードスターそしてボディ&内装はアテンザ)が希望ではあるのですけど。私のような頑迷な旧マツダ派はぜひ書店で見てみてください。


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