2016年4月8日金曜日

新型プリウスに対して、最初に「物申す」のは誰だ?

  プリウスについて語ることがなにかと難しいのは経験上よくわかってます・・・。その存在を肯定しても否定してもなんだか自分が損する感じがします。私ごときが肯定したところで、プリウスユーザーが一気に増えるなんてことはないですが、もし多くの人が肯定した結果として日本市場から非プリウス的なクルマを排除するようになってしまったらイヤですよね。安易な肯定をしていると自分の首を絞めるような気がするんです(錯覚!?)。

  だからといって頑なに反対するならば、今度は「頑迷」なバカに成り果てた自己を否定したくなります。非常に残念ながら幾多のプリウス否定論者はどれも判を押したように「バカくさい」です。自動車インフラとしての優位性は否定できない!とわかっていて小手先で書いてる輩ばっかりなので論理が破綻している。だから多くのクルマ好きはプリウスを肯定も否定もしません!無視します・・・。

   ニューモデルマガジンX(5月号)が総力を挙げてプリウスを「断罪」する特集を作ってきました(その執念だけは認めてやろうじゃないか!)。カーメディアというなんとも危うい立場を投げ打って、この世の春を謳歌するナンバー1メーカーの看板モデルに噛み付くわけです。トヨタとの友好関係を維持したい!けれどもこのクルマと一定の距離を置くユーザーをもっと育てたい!という熱意はよーくわかります。プリウスが売れるのは当然のことだ!けれどもこれを喜んで買う奴はちょっと・・・な人だ。そんな感じで見事に「ニューモデルマガジンX」教(イデオロギー)を貫いています。

  さてそんな「無理ゲー」に挑むライター陣にとって、ちょっとつらかったのが、プリウスのアンチテーゼとして説得力を持つクルマが今のところなかなか見あたらないことです。去年の今頃ならば、とりあえずVWゴルフを対比させておけばよかったわけです。ゴルフ7の素性を実際に試してよく知っている人にとっては、実際は先代プリウスも現行ゴルフも「どっちもどっち」な関係で、単なる「子供だまし」でしかなかったのですが・・・。それでもゴルフが象徴するドイツのクルマ文化はライバルの日本が主導したHV化へ突き進む流れへの防波堤になれる!と期待する読者の気持ちをつかむにはとても都合がよかったのは確かです。

  その「防波堤」が2015年を境にがらがらと音を立てて崩れてしまいました。10月頃に起こったVWの一件が事態を大きく変えたというわけでは全くなく、VW以外のメーカーが2015年を境にポリシーを捨てて、日本の方法論の前にすでに陥落していました。誰が最初に言い出したのかわかりませんが、数年前まではあれほどHVは欧州には決して根付かないと繰り返し主張されていたのに、いまではメルセデスSクラスの欧州販売の7割はHVで占められています。

  逆に今ではHVが無いクルマは新興国向け?というのはやや行きすぎた表現かもしれませんが、メルセデスはFF車へHVの配備をしていないのは、これらを新興国向けの戦略モデルと位置づけているからだと思われます。カーメディアが主張してきた「ダウンサイジングターボこそが最先端」を真に受けてAクラスやCLAクラスを買って、ちょっと後悔している人はもっとカーメディアに対して抗議の声を上げてもいいですよ・・・散々にターボ化しない日本車をボロクソに言ってきた伏木悦郎なんて日本自動車ジャーナリスト協会から除名されて当然だぁ!!!まだ国沢光宏の方が国産・輸入問わずにまともな評価してたよ・・・。

  さて1997年から続くトヨタとカーメディアの「冷戦」状態もいよいよマルタ会談の局面に突入したようですね。新型プリウスの完成度を前にただただ立ち尽くすカーメディア。彼らは堂々と世界のトップに躍り出たトヨタの経営陣をまるでなにもわかっていないかのように罵倒してきた愚か過ぎる20年を省みて何を思うのでしょうか?逆らった相手が悪かったのは確かですが・・・。

  そんな後ろめたい気持ちに包まれながらも、この4代目プリウスに誰が一番まともな「いちゃもん」を付けられるのか? といった少々風変わりな対決へとカーメディア全体に向けての興味は移っているようで、それによってなんだか新しい展開が始まっています。クルマに興味がないユーザーが多い日本市場において、「使える」という当たり前の価値を追求して完全無欠を目指してきたトヨタの設計思想の先に、今後起こりうるかもしれない論理破綻の兆候を今さらながらに見つけられるのでしょうか?

  新型プリウスはあまりにも奇抜なデザインというだけで「絶対に無理〜!!」という声も当然にあります。それでもそのプリウスに向かって「ダサい」と正論を突きつけてくれるような、誰もが認める「秀麗」デザインのクルマもなかなか見あたらないです。もしかしたらあるかもしれないですが、結局のところ新型プリウスを買いにくる客が他のクルマへ流れてはいかないですから、ライバルメーカーも完全にお手上げ状態です・・・。新型プリウスが発売されてから、あれほど好調だったスバルとマツダも大幅減に転じました(あちゃー)。今のところはほぼ「トヨタ・勝利の方程式」通りの展開になっています

  結局のところトヨタに対して真っ向から立ち向かえているのはホンダだけなんですね。数字を見る限りではプリウスから客を奪える唯一のクルマ・・・それがヴェゼルHVのようです。今となっては完全に「後の祭り」ですが、ヴェゼル発売時に乗ったときの「ちょっといい!」の感触は決してフロックなどではなかったようです。トヨタの怖さをよーく知っているホンダだから出来た!のかもしれないですが、このクルマは見事に新しい時代(新型プリウス時代)に照準を合わせていたようです。

  誤解を恐れずに言うと、ヴェゼルHVはメルセデスA250シュボルトと乗ったときの印象がかなり近いです。実際に乗ってグイっと踏み込んだときの加速が引き起こす揺すられ感なんかはそっくりです。ブレーキはどちらもよく効く方だと思いますし、どちらもBMWなんかよりもずっとスムーズに止まります。アクセルフィールに関してはヴェゼルの方がA250よりもナチュラルでいいですね。ただし高回転域では排気量に勝るA250の方が上質で、高速道路ならばCD値を考えてもA250が優位です。A250は個人的には300万円程度が適性価格だと思います。もしそれくらいの価格で販売されるならば、このクルマもまたプリウスを止める可能性が十分にあると思います。ちなみにA180の適性価格は200万円を下回るくらいでしょうか・・・。

  さてニューモデルマガジンXでのプリウスの評価はというと・・・。「こんなのプリウスじゃない!」とか身も蓋もない言い草まで飛び出しています。いい年したオッサン3人(西川、高平、松下)が集まって調子に乗って喋ると、居酒屋に集まったカーキチ3人のように全くロクなこと言わないです。これまでプリウスに乗ってきた「下手くそ」がこのクルマに乗り換えたらきっと戸惑うよ!・・・そんなことテメーらが心配することじゃないだろ。単純に自分達は運転上手いです!的なとっても痛過ぎるクルマ好きのバカトークになってます(読む価値なし)。

  ザ総括では・・・「トヨタのやりたい事はわかったけど煮詰め不足」だそうです。あーそうですかーだったら煮詰まっているクルマを1つくらい示したらいいんじゃないですかー? それからこちらもプリウスへではなく、ユーザーへのディスが酷いですね。これをカッコいいと思うヤツが増えてんだからしかたないじゃん!という説明に何の価値があるの? たしかに奇抜だけどさ・・・、ランボルギーニのウラカンに対してもそういう表現します? デザインが本当に悪ければ、誰に言われるまでもなく販売に大きく影響しますよ。最近だってホンダ・ステップワゴンがデザインで失墜しましたけど・・・。売れてるクルマつかまえてデザインをことさら問題視する必要なんてないと思いますけどね。まあ毎度毎度のマガジンXでした。


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