国沢さんがマツダのロータリー復活!?をスクープ!!そして生まれたいくつかの疑問。

  こういうネタを『フカシ』っていうのかな。国沢さんが今週突然に「マツダロータリー復活!!」の特ダネをオートックワンで公開していました。東京MSで先行試作車が登場する!?という憶測なのか?関係者から裏を取っているのか?ちょっとよくわからないネタです。いよいよマツダも腹をくくって、メインユニットとしてのロータリーを復活させるのか!?なんて変な期待をして見てみると、すでに報じられている規定路線の『ロータリーによるレンジエクステンダー&EV』という枠組みでの話なんだとか・・・詐欺だな。

  空前の新車ラッシュが予定されて2017年なんですけども、発売のタイミングがやや微妙で、いまいち流れに乗れていないマツダの関係者が、ちょっと焦って情報をリークしてしまったんですかね。それにしてもよりによって国沢というライターに漏らすなんて、これは百害あって一理なしだろ・・・。軽自動車や廉価なコンパクトカー、あるいはSUVの類ならまだしも、高級志向の新型スポーツカーの概要なんて絶対にスクープさせてはいけないライターじゃないですか!?

  マツダというブランドの意義なんて、センスがない人にはとことんわからないものみたいですね。『最近のマツダは良くなっている』とか訳知り顔で語るやつは、99%クルマわかってないです(そう断言したくなる)・・・まるで誰かの言葉がそのままステレオタイプ化したかのような無邪気すぎる発言ですよ。『日本メーカーではマツダが一番優れている』・・・私はマツダは結構好きですけど、こう感じたことは一度もないですね。おそらく過去のブログにもそう書いたことはないです。マツダはまだまだ日産やホンダの域には達していないし、開発資源を考えるとこれからも追いつくことは難しいと思います。なので下の動画に出てくるような『乗り心地は日本車の中では特上。ドイツ車の中では普通ぐらい。まあドイツ車の普通が日本車の特上ですから。』という発言の趣旨はよくわからないです。



 
  メルセデス、BMW、アウディの看板モデルにはほぼ乗りましたが、マツダより完全に優れた乗り心地ってのは無いです(悪くも無いけど)。どのモデルに乗ったらドイツ車の「特上」に辿り着けるのだろう!?もしかしてVWゴルフのことを言っているのかな?ゴルフ7は確かに一定の条件下ではかなりの好結果を出す独特のサス設定がされてますけど、先代モデルと比べると明らかにトヨタのしかもプリウスの雰囲気に寄せてるので、運転そのものは『つまらない』ものになりました。新しいマツダも似たようなものですけどね。

  お尻をシバかれるような硬いアシからスタートして、どれだけトヨタ的な柔軟性のあるアシに近づけているか?で競っているなら、『BMW3er非Mスポ』も国沢さん的には評価が高いのかな。ストローク量を増やして、バネ・レートをトヨタ水準までは下げないけど、中ぐらいの当たりにする。これがドイツ車とマツダのトレンド。今まではストロークを減らしてフラットな乗り味を良しとしてきたのに随分な変わりようですね。ただしドイツもマツダもなんだか挙動がすっきりとしない不自然な感じが否めません(嫌というほどでは無いけど)。

  それに比べてホンダや日産はハンドリングこそ迷いがあるものの、アシに関しては「自信」を持っていて、どのモデルに乗ってもクラスの上限をぶち破るような「驚き」があるのはこの2メーカーなんですよ。とりあえずこれはスゲーってモデルは、Nワン、ヴェゼルHV、ジェイド、アコード、オデッセイ、レジェンド、シルフィ、ティアナ、スカイライン、フーガ、セレナ、エルグランド。どれも『巨大メーカー』らしい自信満々の出来栄え。VWゴルフと同等のシビックやパルサーが日本に無いので比較できないので、その辺の実力はまだ未知数ですが・・・。

  国沢さんの考える『ザックス基準』=ザックスの生産工場が欧州に近ければいいクルマ!?に照らし合わせた結果、トルコ製ザックスに最も近い乗り味が「特上」なのかいな? 率直にいいクルマが欲しいという人には、まずはホンダと日産をたたき台にして考えたらいいですよ!!って思います。そしてマツダの魅力は日産やホンダをキャッチアップするだけでなくて、独特の味わいを出すところです。どんな味わいか?ウイスキーに例えると、日産がバランタイン、ホンダがシーバスリーガルなのに対して、BMWがジョニーウォーカーで、マツダはラフロイグかボウモアくらいかな(マツダだけシングルモルト)。

  今回の国沢さんは読者を引き込むために急遽スクープを仕掛けたので、ちょっとばかり内容にほころびがありました(もちろん先ほどの動画でも「特上」を定義しない手落ちがありますが)。国沢さんは「ロータリーはレンジエクステンダー」だと断言してしまいました。これはマツダと綿密に打ち合わせた前フリなのか!?もしそうだとしたら、指摘した私が完全に野暮なんですけども、もし国沢さんはレンジエクステンダーと言っていたけども、実はロータリー・ハイブリッドで、ロータリーで駆動もするんだよ!!みたいなサプライズがあったなら、これは完全に「マツダ劇場」ですね。

  おそらく復活を願う多くのファンも『ロータリー駆動と補完するモーター』という組み合わせを期待して待っているんじゃ無いですか!? 単なる発電プラントとして使うのであれば、重量と発電効率で最も優れたポジションを取った『電源』を搭載すればいいだけの話です。マツダもそんなことは百も承知でしょうから、国沢さんのスクープ通りならば、そう簡単には商品力MAXな新型スポーツカーの誕生!!とはいかないでしょう。よっぽどぶっ飛んだデザインだったり、ポルシェ918級の走行性能を示せば話は別ですが・・・。国沢さんは一体何を考えてこの記事を書いたのだろう!?長年業界で活躍している重鎮ライターにもロータリーのレンジエクステンダーにほとんど意味がないことくらいはわかるだろうに。


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