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2024年9月2日月曜日

福野礼一郎さん「CX-60はBMWを超えているけど・・・ゴミ」



 

MAZDA新車記事にアンチコメント襲来

MAZDAが久々に新型車CX-80を発表したこともあり、久々に各メディアのネット記事コメント欄が荒れている。MAZDA車が他社ユーザーから嫌われる理由はいろいろあるとは思うけども、わざわざコメント欄に「汚れた人間性」を晒すまでさせてしまう原動力は何なんだ!?と不思議に思う。1〜2行のコメントで、クルマの感想を述べたところで、どう考えても余程の浅知恵くらいしか披露できない。それがほぼアンチコメントになるわけだから、思考停止な人々のステレオタイプで気晴らし的な悪口が並ぶ。


まだ廃刊には至っていないベストカーというカーメディア雑誌がある。毎号の特集ベージでは多数のライターを動員して、話題のクルマへの感想を数行で述べさせて得点を付けるという生産性の乏しい企画を続けている。リーダー格のAJAJ国沢光宏さんをはじめ、短いコメントを求められるレギュラー評論家がインパクト重視で刺激的な表現が多くなるのは無理もないし、国沢さんだけが悪いわけではない。ベストカーの企画で量産された「アンチ・MAZDA・コメント」を、高齢者中心の読者がネットのコメント欄に無断転載する。リテラシーと人間性の低さに目を覆うばかりだ。



クルマ批評は長文レビューに限る

カーメディアにはさまざまな種類がある。雑誌媒体でステレオタイプな短文で、活字があまり好きではない読者にネタ的に読ませるベストカー的なものもあれば、その対極には福野礼一郎さんの連載のように読者に知識・集中力・想像力の3つを高いレベルで要求するインテリ向けのものもある。短文カーメディアやネットコメントでCX-60を表現させると「開発不足」「欠陥品」といった営業妨害的な評価ばかりになってしまう(バカメディアとバカ読者は自主規制を願いたい)。短文メディアではメーカーと開発者がどんなクルマが目指したのか?といった核となる部分は全く読み取れない。


福野さんが長文で書いたレビューを読むと、このクルマに関して見えてくるものがまるで異なる。実際に試乗したことがあるクルマなら答え合わせになって楽しい。CX-60についてもすでに書かれていて、その内容を無理やり短く要約すると、この記事のタイトルみたいになる。しかし残念ながら「ゴミ」とジャッジする理由までは全く盛り込めていない。個人的にMAZDAばかりを好んでいるので、「MAZDA車がベンツやBMWを超えている」という内容に全く悪い気はしない。しかし特筆すべきことでもなくなっている。福野さんのレビューではすでに10年前からMAZDA車はベンツやBMWを超えているとハッキリ書かれているから・・・。



異次元の日本メーカー

13年くらい前に初めてのMAZDA車(GHアテンザ)を買ったが、その当時からハンドリング性能においては、総合自動車メーカーの中ではMAZDAこそがトップだと感じた。あまりの感動にブログを書き始めて、さまざまな記事で「MAZDAはドイツ車を圧倒している!!」と自信を持って堂々と書いてきたが、当初はアンチコメントが相当数やってきたものだ。しかし10年くらい前から福野礼一郎さん、沢村慎太朗さん、水野和敏さんなどのレビューで、ハンドリングに関してはMAZDAが世界最高のレベルにあるといった論調が増えてきたこともあり、否定的なコメントはほとんど無くなった。


今ではMAZDAよりBMWが、ハンドリングで優れていると主張する人は圧倒的に少数派だと思う。福野さんも事実を捻じ曲げるようなことは書かないと思うので、CX-60がBMW・X3を凌駕したハンドリングを備えていると当たり前のことを書いたに過ぎない。福野レビューの魅力は目立って良い点と悪い点をしっかり書くことだから、当たり前でも書くべきなのだろう。ハンドリングも結論として用意されていた「ゴミ」の理由にMAZDAファンとして大いに共感してしまった。CX-60に対して漠然と感じていた想いを福野さんが見事に言語化してくれている。



福野基準

福野さんが個人所有のプライベートカーで、公表されているクルマが、シトロエンDS5、BMW3シリーズ(F30系)、アルファロメオ・ジュリアだけども、いずれも欧州メーカー製でターボエンジンとトルコンATが組み合わされている。モーターファンイラストレーティッドの連載に登場するクルマの車種は担当の編集者が決めているようだけども、過去のレビューを調べてみるとコンパクトカー、軽自動車、BEV専用車こそあるものの、ミドルクラス以上のモデルではガソリンエンジンにトルコンATが配備されたモデルばかりが選ばれている。


例外的にトヨタRAV4のレビューがあったが、タイトルの副題に「ターボとトルコンATが欲しい」というクルマ好きなら誰もが感じるであろうことが遠慮なくハッキリと書いてある。本編を読んでも、このクラスのSUVならばトルコンAT積んでくれないとお話にならない(このメーカーはわかってない)・・・みたいなことが書いてある。これには担当編集者も相当に焦ったことだろう。アルファード、ハリアー、プリウス、クラウンクロスオーバーなどのトヨタの主力モデルは「福野基準」を満たしていないので連載に登場するのも難しくなっている。とてもじゃないが怖くて持ってこれない。



世界一の自動車評論家

メルセデスやBMWに対して強烈な批判をするようになった福野さんを、トヨタの中上級CVT車に乗せたところで酷評は免れないし、全くやる気を見せてくれないかもしれない。そして出版社としてもトヨタとの関係悪化は極力は避けたいというのが本音だろう。トヨタに配慮して福野レビューを「検閲」したり、余計な「注文」を付ければ、間違いなく福野さんがヘソを曲げてしまうだろう。2023年末に発売されたもので、レビュー集は8冊目となる。単行本がこれほど売れるライターは日本どころか世界でも他に例はない国宝級なのだから特別扱いは当然だろうけども。


「福野基準」に適合するモデルを探してくるので必然的に輸入車の割合が高い。そして日本メーカーでブランドの全ラインナップが連載に登場できるのはMAZDAだけだ(SUBARUは完全追放?)。日本メーカーで唯一の福野レビューに堂々登場できるMAZDAが作った、渾身のCX-60に対して、いつも乗っているメルセデスやBMWの同クラスモデルよりハンドリングなど技術的なレベルでは完全に優っていると判断している。ただしSUVという運動性能を生かしきれないパッケージでは、福野さんの愛車にはなり得ないという話だろう。



選ばれしブランド

CX-60はMAZDAがこだわっただけあって、メルセデスGLCやBMW・X3と比べても非常に素性の良い仕上がりを見せている。縦置きエンジンのSUVが最も大好物という人々がどれだけいるのかわからない。福野さんも彼らの趣味は全く理解できないかもしれない。それでもこのジャンルに名乗りを挙げているモデルは、いずれも傑出した性能を持つものばかりなのも事実だ。メルセデス、BMW、アウディ、ポルシェ、アルファロメオ、マセラティ、ジャガー、ランドローバーといった日本市場でも高い評価を受けているブランドに限られる。それらと比べても、CX-60の設計や仕上げは、MAZDAの確信に満ちた技術が光っている。


上記のブランドの中で、SUV専門のランドローバーを除いた全てのブランドでは、縦置きエンジンのロードカーが生産されている。スカイラインがあって、スカイラインクロスオーバーが派生したように、ユーザーの利便性に合わせて最低地上高とキャビンスペースの異なるロードカーとSUVを作り分けるのがセオリーであり、ランドローバー以外はそれに則っている。現実にはロードカーよりSUVの販売が数倍の規模で多くなっている。そこでMAZDAはSUVだけを作る路線に転換した。



30年経っても克服できない

クルマとしての希少性が求められるジャンルの中で、定番のディーゼルエンジンとSUVの組み合わせを軸としたCX-60には「パッケージを省略した」という致命的な欠陥がある。ハンドリングなどの個々のパラメータでは他のブランドを圧倒するものの、1つのクルマとして価値を測るときに、思ったほど評価が上がらない。この点を指して福野さんは「ゴミ」と言っている。他ブランドがユーザーの利便性を考えて妥協したSUVパッケージでは、最高のドライビング性能は語れない。故にクルマとしての価値は限定的だ。30年も前から日本メーカーの高級車に対しては同じような指摘がされ続けてきた。


R35GT-Rを開発した水野さんの言葉によると、「日本メーカーの開発者は欧州の上流階級の生活習慣を知らないから高級車は作れない」と断じている。個々の技術レベルでは世界をリードする存在であるけども、ロールスロイス、ベントレー、アストンマーティンに匹敵するクルマは設計・生産できない。福野さんのレビューからもR35GT-Rのような革新性を伴ったクルマをMAZDAに期待したい想いは感じる。しかしCX-60は基盤となるコンセプトでコケてしまって残念という話だ。これは多くのMAZDAファンにも共感されていることだろう。







2022年12月16日金曜日

福野礼一郎のクルマ評論7 ビーエム嫌い・三菱オワコン


 



たくさんのことが読み取れる

今年も「クルマ評論」が発売された。内容の半分は1年分のモーターファンイラストレーティッドの連載(12回分)であり、キンドル・アンリミテッドなどのサブスクサービスで定額で読むことができるものだ。しかし12回の連載の中に、福野礼一郎という評論家のこの1年間の「クルマ&メーカーへの考え方」の変遷がわかるとともに、今回の「7」では福野さんの30年以上のキャリアの中で、それぞれのメーカーをどう捉えてきたのかという実直な感想がたくさん漏れてくる。


「水野和敏さんのレビューを活字化したもの」と言ったら失礼になるかもしれないが、福野さんのレビューは、水野さんの声で脳内再生されてる読者も少なくないだろう。素人の意見で恐縮だけども、「元開発者」と「元走り屋」で畑は全然違っていても還暦を過ぎれば、どっちがどっちの意見だかよくわからないほどに似てきてしまうものらしい。プロ・素人ブロガー&ユーチューバーを合わせれば、かなり多くクルマに関する情報を発信する人が活動しているが、2人とも還暦過ぎても完全にオピニオンリーダーってのは凄いことだ。




ATは最善、スタイルは最悪

この記事のタイトルにもある通り、新型BMW4シリーズやアウトランダーPHEVのユーザーが読んだらちょっとイラッとするかもしれない。個人的には新型4シリーズは別に「醜悪」だとは思わないし、2022年の今、新車でロードカーを真剣に選ぶとすればMAZDA6やアコードよりも積極的に選びたいくらいだし、シビック(typeR、e:HEV)やフェアレディZと比べても全然負けてないと思う。実際のところリアシートが付いたスープラである。


だからかなり真面目に選んだ結果、不可逆的に4シリーズに辿り着く人もいると思う。お金に余裕があって合理的なクルマ選びができるのだから、還暦のライターがどんなことを書こうとも全く気にならないだろう。クルマ選びに自信がある人は、どんなにマイカーをディスられたとしてもヘッチャラである。あらゆるクルマはプロが考え抜いて工夫して作っているのだから、褒めるところはいくらでもある。それがわからない連中(AJAJとか)がクルマを語るとロクでもないことになる。



福野レビューは人生を豊かに・・・

福野さんはもちろん非AJAJだ。そうでなければ「醜悪」とか「さようなら三菱」とか書けない。まあそこまで書かなくてもいいんじゃないの?って声はあるだろうけど、これが福野さんのレトリックなのだから、読者は素直に楽しめばいい。これどれだけの読者に需要があるんだよ!?みたいな高尚あるいはマニアック過ぎる内容が出て来るのも魅力だけど、まともに読まされる側もそれなりに疲弊する。ヨロヨロになり、わからないところは律儀にググったりすると、日常生活では一生見ることもない世界観に遭遇する。


宮崎駿の自動車ライター版と言えばいいのか、おそらく福野さんのファンは、自宅に数十冊に及ぶ福野本だけでなく、「艦船」「軍用機」「工作技術」「機械式腕時計」「陶磁器」「漆器」「繊維素材」「鋼板加工」などの学術書みたいなものが並んでいる。福野レビューを存分に楽しむためには自分自身をバージョンアップしていかなければいけない。クルマの経験や知識だけでなく、普段から読書習慣がない人は軽く門前払いされるので敷居は高いのだけど、藪から棒な暴言で帳尻が合っている。



メルセデスへの執拗な攻撃は・・・

メルセデスの日本法人とめちゃくちゃ仲が悪いらしい。まああれだけAクラスを盛大にコケにし続けてきたわけだから、覚悟はできているようだ。それでも今回の12台のうち2台はメルセデスである。Aクラスだけでなく、CクラスもSクラスも苛烈に痛ぶるのかと思いきや、編集部担当者(萬澤さん)に大いに迷惑がかかっていると聞いて改心したらしい。あるいはブランドオールBEV化宣言で、もはやフルモデルチェンジもなく消えていく運命の2台に一抹の寂しさを感じたのだろうか。


15年くらい前の福野さんは、「1000万円以下の輸入車なんてロクでもない」「エボ10はAMGやビーエムMが敵わない完成度」とか書いてらっしゃったが、今ではシトロエン贔屓だそうだ。日本のサラリーマンが無理なく買える輸入車こそが、日本社会を楽しくしてくれる、そんなフランス車派な人々と意見が一致しているらしい。近い将来に500万円以上の高級車と、軽自動車しか作らなくなった日本メーカーを尻目に、ステランティスやルノーがマレーシア辺りで作っているエンジン車を日本で売ってそうだ。トヨタディーラーにはプロドア車が!?



トヨタが最高になってしまった

本書にレビューが収録された12台のうち予想よりもかなり高い評価を得ているのが、トヨタ・アクアだ。新型プリウスがランボルギーニみたいな加速をするのだから、そりゃアクアの走りだって欧州のホットハッチみたいになってもなんら不思議ではない。納得のステアリング・フィールを求めて欧州車やMAZDA、スバルをわざわざ選ばなくても、新型アクアで十分かも・・・って最近のトヨタ車を試した人なら誰でも思うことだろう。アクアだけでなく、カローラツーリングもヤリスクロスでも同様の感想だ。


年末に福野さんの「毒(ワーストカー)」を楽しみにしていた人は、この「7」ではちょっと期待ハズレかもしれない。しかし過去の6作のどれよりも、フラットに現在のドライビングカーの立ち位置を明確に評価しているインプレ12編だと思う。もっと毒を吐く福野レビューが恋しくもあるけど、昨今の新型モデルは本当に粒揃いで、批判される部分は制限速度表示がデタラメだったり、ナビが突然ブラックアウトし、肝心な時に表示されなかったり、USBメモリーの音源がスムーズに読み取れなかったりなど、電気系統に関することばかりだ。



幸せになれる本だと思う

SUVやミニバンでもアップダウンやワインディングを容易にこなすし、スポーツカーや軽自動車で3時間以上連続で走ってても疲れない。つまるところ、どんなクルマでもユーザーがまともな感性を持っていれば壊れるまで楽しいカーライフが過ごせてしまう。そこにはMAZDA、ポルシェ、メルセデス、ホンダ、トヨタといったそれぞれのブランドの壁すらもはや形骸化している。だからこそ記号的価値を求めて新型プリウスにはランボルギーニ並みの加速力を与えられたのだろう。


福野レビューを読んでいれば、どれだけたくさんのクルマに乗ってきても、正しい知識を探求する姿勢は無くならないことがわかる。知識を絶えずアップデートして、クルマの特徴を理解する能力を磨くことなしには、いつまでもカーライフに満足できないままに、次から次へと新しいクルマが欲しくなり沼に落ちていくのかもしれない。仙人が辿り着いた先が、ポルシェでもアストンマーティンでもケーニッグセグでもなく・・・・DSオートモービルだった。これは多くの人にとって幸せなことではないか!?





2021年9月27日月曜日

某有名ライターが「アウディやBMWはMAZDAの足元にも及ばない」だってさ。

 

カーメディアにとどめを刺せ

クルマ雑誌はぜんぜん売れていないらしい。昔ながらの連載レビューに丹念に目を通す人も少なくなってきたようだ。ちょっと読んだだけでメチャクチャなことが書いてある無料ネットメディアのレビュー(一応AJAJの人が書いているけど)に、読む価値が全く見いだせないのだから雑誌媒体のものであっても推して知るべしだ。原稿料が安過ぎてやってられないライターと年齢層高めの不満だらけの読者のマッチングに何を期待しているのだろう。80年代の輸入車優位の価値観のままに、カーメディアはどこまで走り続けるのだろうか!?



唯一面白いレビュー連載

他のカーメディアとまとめてしまうと失礼かもしれないが、頭で考えることを好む読者が一定数いると思われる「モーターファン・イラストレーティッド」の連載となるとちょっと話が変わってくる。アマゾンの「キンドルアンリミテッド」なるサブスクで読むことができるので、毎月とりあえず目を通している。同誌の福野礼一郎さんの連載は、レビューされる車種や、偏向性の好みなどを考慮しないでも、クルマを題材とした「エンターテイメント」の中で高いレベルにある。



ユーチューブのレビュー楽しい!?

ユーチューブという新しいメディアが成熟しているように思うが、この連載より面白いコンテンツはなかなか出てくる気配すらない。日本中でクルマ好きを増やすことに成功した「頭文字D」のような圧倒的な影響力のあるクルマの漫画・アニメもない。頭文字Dの後継漫画として大ヒットしたのは、クルマが自転車に変わってしまった「弱虫ペダル」だったのかもしれない。もちろん頭文字Dの頃のようにスポーツカーが各メーカーから次々出てくる時代ではないのだけど。



ミスマッチ!?

AJAJのライターには立場上絶対に書けないレビューだろうけど、福野さんが最近の連載で暴れていた。2021年は新車ゼロのMAZDAだけど、去年に発売されたMX-30EVのレビュー。「武闘派」ライターと、女性をターゲットに女性主査が作ったMAZDAの異端モデルのなんとも言えないミスマッチ感。開発者の心情を考察できる数少ない自動車ライターだけど、これはさすが苦戦が予想される。MAZDAが公式に「非主流モデル」だと言い切っているから、ある意味でフラットなレビューが期待できそうだけど、購入対象でもなくライバルモデルすら明確に浮かんでこない読者の気持ちがどこまで付いてくるのか!?どうやって惹きつけるのか!?



まさかの暴走

業界でもこんな豪華な連載コーナーを持つライターはほとんどいない。プライドも当然あるだろう。他人行儀でクソつまらない連載で終えるわけにはいかない。プロフェッショナルの仕事というべきか、非AJAJゆえの気楽さも手伝ってか、タイトルにあるような文言を取り出して、平穏に終わるはずのレビューの終盤が一気にカオスになった。「MAZDAの足回りの仕上げは圧倒的に素晴らしい、粗製濫造のアウディやBMWでは全く足元にも及ばない」・・・この爆弾を投下しておけば、この連載も刺激的なものになるから大丈夫とばかりに「保険」をかけたのだろう。



10年前からそうだった!!

しかし福野さんが無責任なことを書くわけにはいかない。僭越ながら私はブログで10年前から「MAZDAの仕上がりの良さは完全にBMWを凌駕している」と書いてきた結果、何度もビーエム好きの人々から袋叩きに遭った。しかしあれから何度もBMWに乗ったけど、一度たりともMAZDAより良いとは思ったことはない。アクセルのツキ、ブレーキング、ハンドリング、サスペンションからの突き上げ・・・どれを取ってもMAZDAの方が10年前からレベルは高かった。福野さんも10年前から同じことを感じていたんじゃないかと思う。しかし素人のブログと、カーメディアで一番有名な連載では「コンプライアンス」がまるで違う。ずっとずっと書きたいけど書けなかったのだろう。注目度が高いMAZDA3やロードスターのレビューで書くと思わぬ反響が起こる危険もあるからMX-30EVのタイミングで書いてみたのかもしれない。



色々リスクがある

素人ブログでも袋叩きにされるくらいだから、もし福野さんが10年前に書いていたら全カーメディア&インポーターから出禁にされてしまったかもしれない。それとは別のリスクもある。個人的な経験だけど、有名だから期待して乗ってみたけどBMW全然ダメだった、MAZDAの方があらゆる面で優れている!!みたいな投稿をすると、なぜか「買えないヤツが妬んでいる」という的外れなコメントが多数やってくる。10年前はそんな感じだった。なんで防府や上三川で良いクルマ作ってるのに、わざわざ南アフリカ製を選ばなきゃなんないの!?って気持ちで書いていただけなんだが・・・。



素人ブログ

実際のところ2010年代のBMWは海外生産委託拠点が増えていて、マレーシアやインドネシアなどでも組み立てていたし、サプライヤーのレベルも決して高くなかった。それにしてはなかなか良いクルマを作っていたとは思うけども、国内生産工場に集中させていたMAZDAや日産のフラッグシップとのレベル差は確実にあった。端的に言ってしまえば、ドア閉めた密閉感だったり、走り出しで露見するトルコンの不始末だけで、日本車と比べるにはちょっと厳しい状況ではあった。そもそも「輸入車よりMAZDAの方が全然良いじゃん」というのがブログを書こうと思った初期衝動だった。まだまだ状況がわかってなかったのだけど、「おいおい、カーメディアの連中はみんなわかってないぞ!!」みたいなことを得意げに書いていた。恥ずかしい限りだ。



今のMAZDAは・・・!?

おそらくMAZDAファンなど多くの人が同じことを思っていたのだろう。ちょっとした出来心で書いたブログがすぐに軌道に乗ってしまった。あれから10年が経過し福野さんの偉大な連載で同じようなことが書かれていて感慨深い。・・・しかし10年前のMAZDAはインプレッシブだったけど、その後のMAZDAの設計は藤原さんが認める通りある程度の経営合理化(=妥協)が入っている。10年前はBMWを圧倒的にリードしていたけど、今ではあまり大きな差はない。MAZDAをコピーしたと言われるトヨタのカローラですらBMWを脅かすような操縦性を与えられている。そんなよりゴチャゴチャした状況で「MAZDAが・・・BMWを・・・」をネタ的にレビューに書き入れる「間合い」がなんとも言えない良い感じではある。




2020年8月3日月曜日

福野礼一郎「トヨタになり切らないと商売はデカくならない、けど・・・」 至言炸裂。


毎度お馴染みのディス

日本の「プロ自動車ライター」が加盟するAJAJにも、仕事にあぶれている感じの人が多いけど、非加盟の「素人」である福野礼一郎氏は、還暦を超えてもなお複数の連載を抱え、毎年レビューをまとめた単行本を発売するなど精力的な活動が続く。AJAJの還暦超えライターは失礼だが、ただの一人もその筆力に感心できる人はいない。決して性根の悪い人々ではないのだろうけど、能天気な仕事ができなそうなオッサンばかりだ。池上彰がカーレビューを書いている感じだ。そもそも「池上彰」の本を真剣に読んじゃう社会人(営利活動に貢献できる人材)なんかいるわけねーだろって話だ・・・。


クルマ語れないレビュアー連合=AJAJ

より多くの人に自動車を知ってもらいたいというAJAJの「崇高な理念」に沿って、誰にでもわかる平易なレビューを書いているという意見もあるだろうけど、もはやレビュー全体としてクルマを議論する裾野が低過ぎて(クルマ好きが呆れるレベル)、AIかメーカー担当者が瞬時に書き上げそうな通り一遍の内容ばかりだ。今どきの素人はネットでいくらでも情報を得ることができる訳で、巷に溢れるハウトゥー本のような不必要に入門的に書く必要はない。これではクルマの魅力は引き上げられないと危惧してしまう。



いうまでもないけどさ・・・

非ユーザーの若者にとりあえずクルマに関心を持ってもらいたいなら、大変失礼だけど中身がスッカスカなオッサンは表舞台からさっさと退場した方がずっといいだろう(老害専門の媒体で書いててください!!)。若いユーザーに関心を持ってもらえそうなAJAJメンバーといえば・・・竹岡、藤島、今井、五味、ピーター=ライオンくらい!?やはり「プロ」を名乗るなら「ルックス」「希少性」「筆力」のどれかで圧倒的な魅力を持っていなければならない。老人はライターをやるな!!とは言ってません。「ルックス」で勝負できないなら「筆力」で勝負すればいいわけだ。とりあえず「筆力」では素人(非AJAJ)の福野氏に勝てるメンバーはいなそうだ。まともに単行本すら出せない人ばかり・・・。


福野レビューの魅力

福野さんの連載にホンダ・アコードが登場した。もはや日本メーカーのミドルクラス以上のサルーン/ワゴンを語らせれば、この人の独壇場だろう。フーガ、スカイライン、レジェンド、クラウン、レクサスLS、レガシィ、レヴォーグ、MAZDA6は是非是非に「福野レビュー」で読みたい。もちろん輸入車や日本メーカーの小型&ファミリータイプのレビューも秀逸だけど、日本メーカーのサルーンを語らせるとギアがもう一段上がる。この人は自動車評論家であると同時に「男の持ち物」を語る専門家でもある。一眼レフカメラ、機械式時計、スーツ、革靴、バイク、ギター、オーディオ、ロードバイク、マウンテンバイク、飛行機、ヨット、戦車、機関銃などなど。


AJAJが批判される理由

「21世紀的な価値観」とやらでは、モノに執着する時代はとっくに終わったと言っている。卑弥呼や織田信長の時代も脈々と続いた「モノへの執着」は20世紀から21世紀のタイミングで完全に過去のものになったんだそうだ。だから若者はクルマ、時計、スーツなどに関心を示さないのだと。本当かよ!? 60歳前後の還暦AJAJライターの自動車レビューを読んでいても、ちっともクルマへの関心の高さなど伝わってこない。モノの価値を語るのではなく、もっぱら自らのポジショントークに終始しているだけだ。高級な欧州ブランドのグランドツアラーは「良いクルマ」で、地方インフラを支えるコスパ抜群な日本専売車は「つまらないクルマ」・・・と示すことが「レビュー」だと根本的に勘違いしている。私は欧州車派で、一般大衆は日本車派であるとマウンティングすること自体は否定しないけどさ、そもそも比較の前提が間違っていることに気づくべきだ。ずっと前からブログで主張してるのだけど、欧州車はMAZDA、SUBARU及びスカイライン、アコード、シビックなどと比べて語る必要がある。日本専売のコンパクトカーやミニバンと比較するのは理解不能・・・。



クルマ離れはあるのか!?

1000年以上も前から続く人間の「物欲」はそんな簡単には無くならないだろう。当然だけども還暦の初老だろうが若者だろうがわずか30~40年くらいしか離れていない世代だからといって、実際のところは大して変わらないと思う。それぞれの世代が「物欲」は持っているのだけど、その対象となる「モノ」が変わった、あるいは日本社会のお得意な「同調圧力」の中身が変わったからそう感じるのかもしれない。「クルマ持つのが当たり前」から「クルマは不要」という風潮に変わっただけなのに、現代の若者には「物欲がない」とやや上から目線での結論に辟易する。




ちょっとブチかまします

若者は酒も飲まなくなったらしい。日本のスーパーマーケットにたくさん並んでいる缶入りのアルコールを飲む人間は、ちょっと語弊があるかもしれないが、その消費行動は薬物やシンナーにハマる人間と大差ない。化学的に合成された廉価なアルコールに香料を混ぜて作った有害な「粗悪アルコール」を飲んでいれば肌艶もどんどん悪くなるだろうし、やや先入観もあるだろうけどその手の缶入りアルコールが習慣化してしまった人は、まあ例外なく身なりが怪しかったりする(汚い)。そんな酒を買っている客をちょっと注意して見ればわかるだろうけど、ビン入りの酒を飲む人種と比べると、身につけているものも服装や靴も汚れていて「偽物」を身につける傾向が見て取れる・・・東京の電車で缶入りアルコールを飲んでいる人種を想像すれば、決して過激な偏見だとは思わないし、夜の車内にしばしば転がっているアルコール飲料はほぼ例外なく缶なわけで、服装の乱れはモラルの欠如に連動する。



福野レビューの傾向

聖武天皇も足利義政もそして現代を生きる趣味人もそうだけど、「本質を欠いたモノ」には全く興味を示さなかったと思う。そして福野さんもタイトルにある一言で、やたらと「偽物」が溢れる自動車市場を嘆いているようだ。モーターファンイラストレーティッドの連載に「ホンダ・アコード」が登場した。最近の福野さんの連載レビューはかなり意図的に感じる。今は少々元気がなさそうだけど、長らく日本の自動車産業のレベルを世界に示してきた三菱、日産、ホンダのレビューの際には、これでもか!?というほど、そのメーカーの過去の逸話を放り込んでくる。若いクルマ好きな読者に「伝えておきたい」という気持ちなのだろう。あるいは還暦の自動車ライターにもマトモな人がいるってことを必死で訴えているのかもしれない。



正しくレビューする技術

今回のレビューは「ホンダ」であり「アコード」である。自動車産業の先達であったアメリカとヨーロッパを完膚なきまで叩きのめしてきた実績を考えると、文句なしに世界最強のシリーズといっていい。およそ450万円まで日本価格が上昇し、さすがに響くユーザーはかなり減ったかもしれないが、450万円以上の内容なのはマトモな人なら理解できるだろう。響かないなら黙ってればにAJAJのK沢とかいう還暦ライターはツイッターで「誰も関心ねーよ・・・」とイジっていた。これだからAJAJは嫌いだ。新型アコードには、すでに「飽和」と思われていた日本市場で完全に欠けていた「本質」が備わっている。セダンは売れないがデフォになりつつある中で、カムリもMAZDA6も「爪痕」は残したが、新型アコードはこの2台を力技で超えて行った。いうまでもないけど、リベラルな福野さんは、新型アコードが成し遂げた「立ち位置」をレビューの中で余さずにスマートに伝えている。昔も今もアコードは世界の頂点を目指して開発されている・・・と言いたいのだろう。


ハイレベルだけどまだまだ上がある

新型アコードはあまり注目されてないけど、高性能サルーンとしての資質をとことん追求している。純粋に「高品質」なサルーンが欲しいならベストチョイスにもなりうる。とりあえず高級サルーンの定番であった無印のメルセデスやBMWを相手に日本の自動車産業の到達レベルの高さを示した!! くらいのレビューなら私のような素人でも書ける。しかし福野さんは、かなり高水準な新型アコードだけれども到達できていない部分も指摘している。自社でミッションの開発を続けるなど、こだわりを保つ名門ドイツブランドの同価格帯サルーン(CとE)と比べてのミッションフィールの欠点を指摘(アメリカのトルコンDCT持ってこい!!とも言っている)。しかしK沢のように鬼の首を獲ったような騒ぎ方ではなく、いたってスマートに書いていてアコードの完成度にイチャモンを付ける意図までは感じられない。総合力ではアコードの勝ちは揺るがないのだから当然の配慮だろう。この辺がAJAJライターとは決定的に違う。


自動車メーカー大分裂の時代

福野さんはやっぱり流石だな・・・と思いつつ目に飛び込んできたのだ「トヨタになり切らないと商売はデカくならない」の一言。これだ!!還暦を超えてなお新しい「語録」を次々と生み出すレジェンドだ。トヨタやユニクロは日本の生活を支えるインフラという意味では非常に重要なタスクを担っているし、一部では眼の肥えたユーザーを捕まえるようなモノづくりも仕掛けてはいるのは確かだけど、それでも福野さんのいうように、トヨタのようなトップシェアブランドがその規模を維持&拡大するためには、MAZDAやPORSCHEのようにひたすらに理想を追い求めるメーカーとは本質的には真逆の存在になるのは仕方のないことだ。そしてトヨタとマツダを比べることはナンセンスだ(英国カーメディアがそう結論していた)。



ホンダを憂う

日本市場向けのホンダのラインナップはそんなジレンマの中で途方に暮れている。失礼だけど、缶入りの酒、クオーツ時計、セメンテッド製法の靴、合紡のシャツ・・・あらゆる「モノ」にこだわりを持たなくなった大多数の日本人ユーザーの品性の前に、ホンダが迷うのも仕方がないのだろう。「トヨタになりきれ」「ユニクロになりきれ」の企業スタイルを否定する気は毛頭ないけど、ターゲットとされている「意識が低過ぎる」人々には、どうしてもやや差別的な感情を持ってしまう。なぜそんな格好をして仕事として客の前に出てくるのだろうか!?公共の場所で平気で佇んでいられるのか!?



コモディティ化を止めろ!!

「トヨタになりきった」ビジネスで作られるクルマも結構だけど、そんなクルマ作りをしているメーカーの売れ行きが思わしくないからといって、「若者は物欲がない」というジャッジは滑稽だ。トヨタ的、ユニクロ的なビジネスは猛威を奮って消費行動を変革しているけど、当然ながらクオリティを求めるユーザーからは「反動」の動きが出てくるわけで、日本市場でフェラーリ、ランボルギーニ、ポルシェ、MAZDAはここ近年に伸びているし、安易にトヨタ化を受け入れたメルセデス、BMW、VW、ボルボは逆にフェードアウト気味だ(日本のユーザーの期待を裏切っている!?)。アコードの日本向けのガチガチ仕様は、トヨタ追従と言われても仕方ないし、アコードにイマイチ注目が集まらないのも、北米でのびのびと販売されているアコードとは全く別物だからで、日本のファンの気持ちを福野さんが清々しいまでに代弁してくれた。これからも福野さんの活躍を大いに期待したい。







2019年4月7日日曜日

福野礼一郎氏がベンツを利用して某日本メーカーを批判か!?

↓AJAJの執行役員様です


クロカン専門!?
 「ラングラーとジムニーなら俺に聞け!!」みたいな雰囲気をやたらと出してくる還暦カリスマライターの福野礼一郎さん。ラダーフレームというだけで「工芸品」としての価値が高い!!・・・クルマ好きならそれを強調してしまう気持ちもわからないでもないけどさ、ちょっと思考停止な気がしないでもない。「私はラダーフレームしか愛せません」というマニアなステージに収まるライターでもないだろうし・・・。



噛みすぎ
誰も福野さんを責めることはできないけども、日本市場においてはごくごく一般的なモノコック構造の乗用車全般に対して、福野さんが「絶賛」するという構図がなかなか見えてこない。メルセデス、BMW両雄のFRシャシー、トヨタ/レクサスのFR、ボルボ、BMWのFFといった、営利主義的でシェア拡大を狙い過ぎているプラットフォームを使用する現行モデルがことごとくボロクソに言われてきた。そして今回は新型Aクラスだったですが、とうとう「メルセデスは終わった?」誰もが言いたかった/書きたかったことを・・・。


俺たちは病気だ
今時のドイツメーカー車にはいくらでもケチが付けられる。しかしそれは往々にして「憧れの気持ちを持つ」日本のユーザー特有の「視点」の問題だったりする。日本メーカー車が追求できない独特の質感をドイツ車に求める気持ちが強すぎる。基本設計が日本メーカーのものだったり、転がり抵抗を追求したBSタイヤの乗り味が日本車っぽかったり、ZFやメルセデス内製のトルコンATが、ジャトコやアイシンAWの設計を真似ているかのような、存在感のない変速感だったり、車体の軽量化技術が行き着く先が・・・。これら全てを素直に肯定できなくなっているレビュアーやユーザー側に大きな問題があるのでは!?



レビュアー&ユーザーが進化しなければならない!?
福野さんや、他の前衛的なクルマ好きな人々が、ドイツ車は終わった!!これからはテスラの時代だ!!やっぱりアメ車だ!!と言いたくなる根拠は、日本市場が置かれた立ち位置に由来するのだと思う。素人が言うべきではないかもしれないが、メーカーもインポーターも「クルマ本来の魅力」に対する明確なイメージがなくなっている。月並みな表現だけども、クルマそのものから「工芸品」としてのエッジ感がことごとく削ぎ落とされて、老若男女どこの家庭でも使えるような「白物家電」のようなクルマばかりが発売されている。



白物家電をナメるな
この数年で日本市場で予想外にヒットしたモデルの中には、Cクラス、CLAクラス、レヴォーグ、ヴェゼル、CX-5、CX-8などある種の「普遍性」を持ちつつも、自ら大衆迎合したコンセプトによる出自を隠すこともなく、そのクオリティーとストイックさで一点突破してしまったモデルもある。別に作為的に並べた訳ではないけども、これらのモデルのヒットの背景には、メルセデス、スバル、ホンダ、MAZDAといったこれまで比較的にストイックに「味」を追求してきたブランドによって達成されていることだ。



トヨタだから面白い
その反面、86やC-HRのように、「白物化」の権化と見なされているトヨタからは、走りの「質感」にこだわったモデルが予想外に売れている。実際に最近のメルセデス、BMW、スバル、MAZDAに乗るよりもはるかに刺激的な操作性が86やC-HRからは得られる。しかしその「刺激」は絶対的なものではなく、「トヨタなのにこの手応え」というカウンターパンチのような意外性に支配されている部分もあるだろう。BMWやMAZDAから86が発売されたら・・・なんか「違う」ってなるだろう。この両ブランドは間違ってもトヨタからOEM供給をすることはあっても受けることは考えない方がいい。



規制
誰がなんと言おうと福野さんのコラム/レビューは毎回面白い。どこにも「忖度」なんて意識はないので、日本メーカー、海外メーカー問わずやたら滅多らどこにも噛み付く。他のライターは失礼だが言葉を選びすぎだ。広告主のドイツメーカーだったり論壇のボス(AJAJの大御所)だったり機嫌を損ねたらやだなーーーって意識がグルグル回り過ぎていて気の毒になってくる。他の読者はどう思っているのか知らないが、そんな「学校教育」みたいな規制だらけのコンテンツを金払って読みたいとは思わない。本当に書きたいことが書けない苦しさを吐露した段階で小沢コージなんかさっさと廃業すればいいと思うんだが・・・。



冒頭からリアサス!?
そんな福野さんが新型Aクラスのレビューで真っ先に挙げたのが「リアサスの簡易化」だった。セレブ気取りの女性からは見向きもされないけど、ちょっと控えめでごくごく日本社会で健全なお金の巡りをしている中流家庭の奥様が使うのにちょうどいいくらいの上品なクルマに対して、いきなりメカ的アプローチでゴチャゴチャ言うことの野暮さは当然にわきまえている福野さんが、あえて「禁じ手」を使ったのにはワケがあると思うんですよね・・・。



ターゲットは・・・
雑誌媒体に広告費をかけるのはプレミアムブランドばかりになってきた。当然に福野さんのコーナーに依頼がくるモデルも販売が苦戦している輸入ブランドが多いようだ(特に最近はマイナーなブランドが多い)。福野さん自身はAクラスなんてどーでもいいと思っているんだろう。文面の端々から興味が全くないことが伝わってくる。そしてこのレビューの目的はただ一つ・・・調子に乗っているあの日本メーカーの新型モデルを間接的にディスること。

失礼ながら冒頭部分を引用
リアサスを中間ビーム式=TBAにしたのは「ハイブリッド用のバッテリー搭載スペースを作るため」というのが表向きの理由らしいが、トヨタだってリチウムイオン電池を座席下に入れて先代Aクラスと同じトレーリングアームプラス3リンク式マルチリンクにしたのだから説得力がない。「コストダウンじゃないかと思っちゃう」と言うのが世間のベンツ信者の反応らしいが、そうでなくていったいなんなのだろう。

・・・・引用終わり。


タイミング的にアレしかない
どーだわかったか!!MAZDAを買おうを思っている人々・・・ってことらしい。日本のカーメディア(AJAJ構成員)や海外メディアが「クラス最高!!」と両手を上げて絶賛しているモデルを、独自の視点や方法論でディスるのが福野さんの真髄。2019年最大のターゲットはもうこのクルマしかない。MAZDAも腹くくって福野さんを乗せればいいさ。別にこのオッサンにディスられたからって売れないってことはないだろーし。もしお手上げ!!と言わせれば「箔」が付く。



一理あるけど・・・
トヨタやホンダはアメリカと中国に全く別の設計を投入できるだけのシェアを持っているから、両市場に投入するモデルを切り離して設計できるけど、メルセデスやMAZDAといった100万台そこそこの三流メーカーにはそんなことができない。Aクラスとアクセラで行われたトーションビーム化は、おそらく中国市場に参入するための合理化案であることは間違いない。しかし「コストダウン」という言葉の前で思考停止してしまうのがオッサンなんだろうな。全てのクルマが最高品質を追求していてブガティ・シロンみたいなクルマばかりであることにどんな価値があるのか!?


有能な老害は面白いが・・・
自動車メーカーが量産化できる前提で、感動的なクルマを作るからそこに産業としての「価値」がある。そしてコストダウンという言葉にネガティブなイメージを持つ世代とそうじゃない世代がいる。10億人以上の人々が一日1ドル余りの生活を余儀なくされている世界は、日本からはまだまだ果てし無く遠いかもしれないけど、今の若者は仕事をクビになって頼る人がいなければ、ネットカフェにも泊まれないアンダー10億の生活に陥る可能性がゼロではないと思っている。そんな若者の共感を得るのは案外に新型Aクラスであり、新型アクセラなのかもしれない。この両車が特別に感動を与えてくれるだけの存在ならば最高にクールだと思うが・・・



「日本COTY輸入車4台中の3台が『ゴミレベル認定』という異常自体!?」






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2018年8月4日土曜日

シビックtypeR×礼 『俺が感動しているから神だ!!』的な・・・


裏・福野が暴走中

  福野礼一郎×HONDAの顔合わせレビューがあまりにも『ピュア』で『秀逸』だった。先月号(モターファンイラストレーティッド6/15)の連載では、エクリプスクロスというよりも『三菱』について熱く語っていた人が、今度は「ホンダはやっぱりすげ〜よ!!オマエらわかったか!!どーせわかってないだろ!?」・・・ってな感じで、今月の連載も「日本車は・・・がダメ」とにこやかに語る『表・福野』ではなく、「ドイツ車を無批判に選ぶアホは死んだ方がいい」とか過激に断言する『裏・福野』モード全開だ。


暑すぎる

  40年もクルマに乗ってれば、今更にそんなに驚くことなんかないんじゃないの!?って気がしないでもないけども、「とんでもないリアル・スポーツがこの地上に降り立った!!」みたいな大絶賛。そーっすよね!!福野さん!!日本メーカー車がスゲーのは、ちゃんとクルマを選べば、信じられないくらいに感動できるモデルが一般庶民でも買えてしまうところですよね!!・・・この調子なら来月はフォレスターが来るかなー!?(因縁ありスバルはリベンジなるか!!)


ちょっと読んでて怖い・・・

  先月の三菱編とは違って、あまりにも福野さんが「ゾーン」に入り過ぎているのか、トランス状態でレビューを書いているようで、あまり多くの客観的事実が伝わってこない・・・「とにかくマトモな奴は金を貯めてtypeRを買え!!」とまるで最後の遺言のように全身全霊を込めて、このクルマを賞賛している。強烈に面白かった名著「福野礼一郎の外車批評」であっても、これほどのテンションが高まった一編があっただろうか!? まだまだBMWやルファロメオが高回転の自然吸気エンジンを載せていた頃(1999年?)にもありないような感動が、規制でがんじがらめで誰もが諦めている2018年になってやってくるものなのか?もしかしたら450万円という価格に感動しているのかもしれないけど。


「感動」はプレイスレス

  シビックに450万円は払えないって意見もよく耳にする。しかし感動のレベルでその金額が安く感じることもあるだろう。『成城石井』とかいうスカしたスーパーに置いてある450円くらいの「ミントチョコキャンデー」が異常なレベルで旨い。『サミット』っていう東京の至る所に乱立しているスーパーで売ってるそこそこ旨い袋入りの飴なら3袋買える価格だけど、これはもうドハマりするレベルで、個人的には450円という価格はとてもお買い得に感じる。・・・なのでフィット3台分の価格のシビックtypeRが450万円で感動!!って気持ちはわからないでもない。


Cセグを超越したモデルばかりのCセグ市場

  最近のCセグってのは、面白いことが起こっていて、日本市場で売っている多くのCセグ車を、ことごとく「Cセグのレベルを超えている」と書くライターが目につく。他のCセグ車を完全に置き去りにした!!と多くの自動車ライターが絶賛するVWゴルフ。RWDが珍しく6気筒モデルもあるBMW1シリーズは古いクルマだけども、今でもスペック的には十分にCセグの想定を超えている。新型メルセデスAクラスはどうやら上級モデルのCクラスを超えるレベルに到達したらしい。そしてスバル・インプレッサは、他の全てのCセグが到達できないレベルの絶対的性能を持つシャシーを使っていると宣伝されている。


何かがおかしい

  これを書いちゃうと以前はよく批判がきたけども、もしそれだけの傑物揃いのCセグが本当ならば、北米Cセグで売れまくっているシビックやカローラの首を取ることもできるはずなんだが。そしてそんなに実力があるのならば、日本で測定可能な範囲で「普通のCセグ」に過ぎないプリウス、アクセラに明確な差をつけて勝っていてもおかしくないけども、そんな様子は微塵も見えない。むしろプリウス、アクセラこそが『Cセグを超えた』連中のさらに上を行く『Cセグを超えたやつをさらに超えた』クルマになってないか!?。結局のところ自動車ライターのレベルが、Cセグの現在位置を捉えられていない!?自動車産業の進化に全く追いついていない気がする。


冷静になれ

  アメリカ市場では『スモールカー』ってことでそこそこシェアを持っていて、省エネなクルマとしてシェアはそこそこ伸びているCセグ。日本では2000年頃のリッターカー・ブームでBセグに敗北して駆逐されていて、欧州でもクリオ(ルノー版ノート)やフィエスタ(フォード版デミオ)の大躍進の前に、プレミアム化による差別化が進んでいる状況ですけども、それでもメルセデスやBMWがCセグで本気を出すわけもなく、プリウスにすら歯が立たない・・・ってな評価が定着しつつある(私はそうは思わないけども)。


冷静な福野さんの情熱

  ・・・で福野さんのレビューが秀逸なのは、インフラ的な設計のCセグのベース車に対しての評価は、クルマ好きの趣味だけで下すべきではないという流儀を保持しつつ、Cセグの改造自動車でどこまで本気のスポーツモデル表現ができるか!?を、今回のレビューで克明に描き切ってしまっているところ。ホンダの揮発者にとっては、数あるtypeR絶賛レビューの中でも格別に嬉しいと思う。


ホンダの仕事

  少なくとも言えることは、メルセデスやBMWにとってCセグは「金儲け」のセグメントに過ぎないけど、ホンダやスバルにとっては絶対に負けられないセグメントだということ。ホンダやスバルが特別な価格を提示して「改造自動車」のスポーツモデルを仕上げてグローバルで売るならば絶対に中途半端なことはできない・・・そんなプレッシャーに押しつぶされることなくホンダもスバルもいいクルマ作っているのだから、買ってあげたらいいんじゃない・・・だってさ、なんともキヨキヨしいレビューだと思う。





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2018年3月6日火曜日

『本音を書く馬鹿(プロライター)はいない』の衝撃 福野礼一郎氏


あれだけボロクソに書いておいて「本音なんて書かねーよ!!」って・・・絶句
  モータファン・イラストレーティッドの「ニューカー二番絞り」は、いくつかある福野連載の中でももっとも濃いレビューだと思う(かなり好き勝手言ってるように感じる)。今回も冒頭からブチギレ状態でスタート。果たしてどこに向けての発言なのだろうか? 『顔出ししてレビューを書くプロライターは、本音と建前を使い分けるのは当たり前だ!!』小さい子が泣き出してしまいそうなテンションで、とてもショッキングな切り出し。

心臓が止まりそうだ
  ちょっと(いや相当に)自意識過剰かもしれないが、(こんなクソブログを書いている)自分に向けて言われているような気がしてちょっとビクっとした。福野さんの連載をブログのネタにしていい気になってやがるクソ素人。福野さんのプロフェショナルな仕事に対して上から目線で批評するど素人、私を含めたクズばかりの『世間』に対して相当にストレスが溜まっているのかもしれない。お許しを!!私はカーメディア文壇がもっと多くの人に注目されればいいなと思ってブログを書いている次第でして・・・。

F氏に殺されたモデルたち
  この福野さんの「歴史的」なカミングアウトをどう受け止めるべきなのか!?本当に本音で書いていないのか!?とりあえずこの人のレビューによって蹂躙されたクルマはここ数年だけでもかなりの数に上る。一例を挙げると、スバル・フォレスター、シトロエンDS4クロスバック、マツダデミオ、マツダNDロードスター、ジープコンパスなどなど・・・フォレスターなんて企業姿勢を問われるくらいに扱き下ろされていたが。

オッサンは弱いものイジメが好きだけど、判官贔屓・・・めちゃくちゃだ
  オッサンのライターにありがちだと思うが、とにかくスバルやマツダに対しては滅法厳しい。あの2つのメーカーには腹に据えかねるものがあるのかも。日産やホンダの裏方には敬意を示すけど、スバルやマツダに対しては遠慮がない。まー生意気で勘違いしているメーカーってことなんでしょうけど。それとは別に噛み付く相手を選んでいる部分もあるはず。「言えるメーカー」と「言えないメーカー」があるってこと。スバルやマツダは「言える」けど、V◯とかアウ◯ィとかB◯Wには絶対に「言えない」!?

提灯ライター業者をまとめて生き埋め
  ちょっと面白いのは、その『カミングアウト』が還暦の大人にしてはあまりにもナンセンスすぎること。これ中二病ってやつじゃね!? 何でよりによって『レクサスLS』のレビューの回にカミングアウトするのか。日本を代表するラグジュアリーサルーンの新型は「ちゃんちゃら可笑しい」と言いたいだけ? とにかく福野さんが言うには、新型LSの「裏」での評判は最悪らしい。他のライターが必死でごまかした「本音」を代表して全員分の悪口をぶちまけてしまうとは。レクサスにべったりの清◯とか、国◯とかが大っ嫌いなのはよく分けるけど・・・。


新型LS笑笑
  さらに面白いのは、やや若い世代の五味さんや河口さんがもうすでに動画で、ラグジュアリーサルーンとしては『致命的』な欠陥があると言ってしまっていること。別のライターには「コストが後席の乗り心地にまで回らなかった」とかトヨタ向けの痛烈な皮肉を書いている人もいたな。どうやらカーメディア総会では「次のLSはフルボッコにしよう」という趣旨の採決がされているのかな(あくまで推測です)。びっくりするぐらいに誰も褒めない。ここまで来るとトヨタによる深謀遠慮すら感じてしまう。

高度過ぎたトヨタ戦術を誰も理解できない・・・
  とうとうランフラット採用になったレクサスLS。同時にV6ツインターボという、このクラスにおいてはだいぶ「安っぽい」ユニットをベースモデルに設定してきました。そう感じるのは、今までの設計があまりにも重厚過ぎたというのもあると思う。静粛性にこだわり抜いた自然吸気V8から、とりあえずボトムグレード用に突貫工事で仕立てたV6ツインターボに変わったわけだから、最初は誰でも「あれ?これLS?」ってなるって結構フツーだもの。今時の大衆向けサルーンてとてもよくできてるし、レガシィB4やパサートだって相当に静かだし。

業界全体が終わりかけている!?
 「(コストの)尻切れトンボ」と評したライターの言いたいこともわからなくない。「世界のLS」を作るという理想を掲げつつも、だいぶ未完成で終わった気がするから。例えばおそらく日本の顧客が文句を言わないのならば、V6ツインターボにマセラティやジャガーのような咆哮するエキゾーストを与えたかったはず。全てのタブーを無視して突き進めれば、「世界のLS」としてトヨタの歴史に名を残すクルマになったでしょうけども、やはり産業全体が過渡期を迎えていて、かつ安定経営の巨大メーカー。この条件では「色気を感じる」アバンギャルドな仕事など期待できるはずもない。トヨタだけでなく、おそらくメルセデス、BMW、ホンダにも無理だろう。アストンマーティン・ラピードかマセラティ・クワトロポルテだから可能。

何もかもがクレイジーだ
  福野さんのカミングアウトもクレイジーでヤバいけど、レクサスが今回LS搭載のために新造したV6ツインターボの発売とほぼ同じタイミングで、ライバルのメルセデスSクラスでは電動装置付きの新型の直6ターボの日本発売を発表しました。なんだ!!このタイムラグは!!しかも直6ターボが搭載される『S450』はLS500と同等の価格で買えます。トヨタが完全に置いてきぼりにされている不思議な構図。プリウスやC-HRでは完全に他社を出し抜いているトヨタのマーケティングが、こんなヘマをするもんかね!?

トヨタは〇〇なクルマが好き
  トヨタの最上級モデルだから、トヨタのすべての技術とマーケティングから弾き出した最高のクルマ、それがレクサスLSという認識が、完全に「思い込み」だったと気が付かされた瞬間かもしれない。トヨタがプライドを持って作るから絶対にいいクルマになると誰もが思っているからハードルが高すぎる。クオリティを追っても無駄!!そしてどーせ大して儲からないから、投資も完全に後回しでいいさ・・・ってのもあったんじゃないの!?新型ミッションの開発に5年を要したのも、技術的な難しさというよりは、暇な部署がダラダラと仕事やっただけだったの!?
 
ライターの知性が暴かれる瞬間
  福野さんもトヨタもなんかボケてるよな・・・。同じような6気筒ターボのSクラスや7シリーズって正直言ってそこまで評判良くなかった。ランフラットだから乗り心地も悪いし、V8が当たり前のクラスでV6ターボではクルマの意味が変わってしまうってのもあった。そんな輸入ブランドのフワフワしたところにレクサスLSが突っ込んできてしまった。先代モデルではLSに一日の長があったわけですが、新型LSに対してはここぞとばかりに「ドイツのライバルに対して届いていない!!」と書き立てています。ゴキブリホイホイのように同じようなレビューが量産されてる(バカばっかりだな・・・)

狂気を発信するLSは今後どうなっていくのだろう!?
  レクサスの方針転換によってカーメディア全体が誘導されてしまった。トヨタもわざと厳しい評価が来るように設計してる節がある。一体何が目的なのだろう。レクサスLS近辺から怪しい雰囲気が立ち込めている。そんな異常事態を動物的本能で察知したのか、福野さんもちょっと壊れたことを書いてみたくなるんですかね。


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2018年1月31日水曜日

福野礼一郎さんが期待のアメ車をバッサリ・・・ああ。

テリー伊藤さんもカマロについて書いてたな(ベストカー連載)。
  残念ながらフォード・マスタングの正規輸入販売がなくなってしまった日本市場において、独特の存在感を放つはずのシボレー・カマロですが、どうも日本メーカーが本気で真似したくなるような雰囲気ではないんですよねー。 もちろん頑張って欲しいし、売れて欲しいですけども、改めて真剣に検討すると、「魂の問題かな!?」なんて冷ややかな感想が湧いてくる。

アメ車にも色々あるんだなーと思うデザイン

  アメ車に偏見がある方ではないと思います。歴代のコルベットも10年くらい前のダッジ・チャージャーも300Cも結構好きです。チャージャーの鮮烈なイメージに引っ張られてるのかな〜・・・カマロも4ドアにしたらいいじゃない!?とかかなり本末転倒なことが頭を過ぎる。だけれどもマスタングは絶対に2ドアがいい。

チャージャーはマジでカッコよかった!!

  チャージャー、コルベット、マスタングなら日本の街並みでも案外すんなり溶け込めるんですけども、チャレンジャーとカマロはちょっとエクステリアがソリッド過ぎる。破壊力有り過ぎ。保守的なオッサン・オバサンなら乗っている人の人格まで否定しそうな感じのヤンチャさ。これ実家に乗って帰ったら母親は浮かない顔しそうだな。・・・って余計なことまで連想しちゃうくらいにアクが強い。個性的です。

福野さんの『広島いじり』がツボです!!

  とにかくデザインの機微にうるさい福野さんですが、今月も炸裂しました!!スポーティなクルマが「ニューカー二番搾り」に登場するたびに、引き合いに出されるのがあのメーカーです。おそらくアレでしょうけど、定かではありません。僭越ながら引用させてもらうと、

『それほど圧迫感がないのはフロントガラスの傾斜角が昨今のクルマのように馬鹿げて寝ていないからだ。』

もしかしたら特定のブランドを揶揄した表現ではないのかもしれないですが、フロントガラスが寝まくりで水滴が落ち難いし、花粉とかよく積もる大手・中堅のメーカーと言えば、ほとんどの人が思いつくはず。実はこの「イジリ」はここ最近の福野さんの定番になっていて、『フロントタイヤの位置が・・・』とか『大げさなボデーラインが・・・』と同じメーカーを地味に集中攻撃しています。・・・そうです日本のユーザーがデザインがいい!!と言っているあの日本メーカー。

難しいこと言ってるけど結論はいたってシンプル・・・『煮込み時間不足』

これもう最近の福野レビューでもっとも印象に残るので、何度出てきてもクセになります。このカマロのレビューも序盤で大満足。もうお腹いっぱいです。正直言ってデザインの話以外は何が書いてあるのかよくわからないので・・・。『位相』ってなんだろ?『ニュルを本気で走れる足』の市販車がバーゲン価格なわけないだろ?とか幼稚な疑問が次々と浮かんできて、ちょと凹む。

福野さんは「いいクルマ」しか弄らない

  福野さんも新型カマロに対して、非常に好意的に良いところを探そうとされていたようですけども、いろいろ厳しいところが目立ってしまったようで・・・うーん。そしてあまりテンションが上がらないままのレビューを締める時に、並の評論家だとト◯タ・ク◯ウンアスリート辺りを脈絡もなく持ち出して、「ク◯ウンよりは断然にいいクルマ!!」とか無理やりな結論をつけたりするけど、さすがは人気ナンバー1ライターだけあってそんな無粋なことはしないですね。やはり同年代のK沢、S水K男、S藤S輔とは格が違う。

カマロはBMWになる必要はない

  しかし第一人者のレビューで脆くも粉砕されてしまったカマロ。まあこのレビューが評価の全てではないし、興味がある若者は自分の感覚を信じて選べばいいと思います。「スカイライン350GT」「ヴェローチェ」「カマロ」ここに「マスタング」を加えれば、『若者のための4大GTカー』・・・300psを発揮できて見た目もワイルドなクルマが、ワンコイン❌10,000個で買えるってのは大事だと思うんですよ(毎日たったの5000円貯金すれば3年で買えるよ!!)。もっと草食系な人には割安に「プリウス」「420iグランクーペ」「ゴルフGTI」でもいいと思いますけど。

いくらでも進化の余地はあるって結論なのかな!?

  福野さんのレビューはやっぱり面白いですけども、新型カマロが日本で売られる意義ってのを考えて盛り上げて欲しかったですね。余談ですが、日本のカーメディアってのは、輸入車に対してとても「寛容」なところが素晴らしいとは思うんですけども、最近ちょっと冷たい時がありますよね・・・。


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↓この号に収録されています。

2017年3月22日水曜日

スバルの新プラットフォームに0票って・・・。

  モーターファンイラストレーティッドの126号には、「MFI・テクノロジーof the year」という特集があったのですが、なんと!!スバルの「グローバル・プラットフォーム」が0ポイントです。トヨタの「KIROBO」でも1ポイントを獲得したのですけどね。KIROBOとはトヨタが開発した、車内でドライバーとコミニケーションを取るAIロボットで、現状では音声会話機能があるだけだとか。ナビのインターフェースとしての機能はないみたいです。それってクルマに関係あるのか?

  さらにトヨタのプリウス(AWD)用リア駆動モーターは4ポイントを獲得しています。これってコンパクトカーや軽自動車でも既に使われている技術じゃないの?トヨタもヴィッツでこれを使っていたんじゃ? 他にもなんだかわけわかんない技術がポイントを獲得しているのに、なんでスバルだけポイントが入らないのー? スバルが「世界最高レベル」を謳って作ったシャシーなんですけどねー。

  スバルが新型シャシーで目指したものは、おそらく欧州車が好きなカーメディアにはウケがいいだろう!!と思っていたのですが、どうも様子が変です。これまで散々に剛性の高いシャシーを絶賛してきたのがカーメディアだったはずです。そしてそれと同時に人気を博した軽量で気持ちよく走る日本製スポーツカーをことごとく「シャシーが甘い」と一刀両断してきました。餌食になったのはS13~15シルビア、RX7FD3S、MR-Sなどいずれも軽量でハンドリングを重視するマシンばかり。

  1800kgくらいある欧州のGTスポーツに比べれば、1000~1200kg程度の日本のスポーツカーのシャシーなんて剛性が足りなくて当たり前なんですけど、クルマの使用目的などお構いなしに「シャシーの剛性」を単純比較して読者を惑わす低次元なカーメディアをのさばらせてきたのは痛いですね。K沢さんやS水(和)さんがいうならわかるけど、F野さんやS村さんまで書いてますからね・・・。

  そしてスバルが欧州のGTスポーツを相手にしても遜色ないくらいのシャシーを作ってきたら・・・今度は全員で知らんぷりですか。まあスバルもまだインプレッサのみの展開で、しかももったいぶったようにインプレッサは自然吸気、ターボはWRX&レヴォーグと区別してますから、まだまだ欧州GTスポーツと比べて、このシャシーにどれだけのポテンシャルがあるかは不明です。レガシィ用の2.5Lや3.6Lの排気量が大きめの水平対向自然吸気エンジンを搭載するグレードを特別に作って、華々しくデビューした方がよかったのでは!?

  クルマ好きな人ってのは大抵はバカで、「馬力は関係ない!!」みたいなご都合主義な発言を好むくせに、無意識のうちにいいクルマだと思うのは馬力が大きいモデルだったりします。「馬力は関係ない!!」と言えるのは、あくまでクラス水準から見て軽量だと判断されるボデーを持ったクルマだけに許される褒め言葉です。欧州GTカーを名乗るようなクルマにはやはり排気量の大きめなユニットが似合います。新しく発売されたレクサスLCなどはその典型例だと思います。

  スバルも300psのターボエンジンを搭載して堂々のGTスポーツカーとして欧州でも絶大なる人気を誇りますが、200ps以上出る大排気量自然吸気、あるいはガソリンターボ、ディーゼルターボが欧州的なクルマの典型的なスペックだと考えると、現状では1.6Lや2L自然吸気しか積まないインプレッサは、シャシーのポテンシャルを十分に証明する機会をまだ得ていないんですね。

  マツダ・ロードスターやロータス・エリーゼみたいに軽いシャシーも、BMW・M3/M4やジャガーFタイプのような重いシャシーも、トヨタ86やポルシェ・ケイマンのような中間的なシャシーも、全てはクルマの性格と使い道に適合した設計にまとまっていれば「素晴らしい」クルマだと思います。市販されているスポーツカーの全てが「素晴らしい」とは限りませんが、少なくとも「シャシー剛性が低い」というだけで切り捨てるのはやめてほしいものです。





2016年7月5日火曜日

評論家によるマツダ・イジメが大ブーム!!何が起こったのか!?

  ちょっとに自身の連載で「新型プリウスはアクセラを軽く越えた!」とマツダファンを挑発した某大物ライターが2016年6月15日発売の同じ雑誌の連載で、今度は「DS3とデミオでは天国と地獄くらいの差があるwww・・・」などとさらっと書いております。これは一体!? DS3のレビューを書くだけなのに、なんでわざわざデミオを引き合いに出したのでしょうか? 確かに同じ連載で結構前に登場したデミオの回から「このクルマはイマイチだ」という不機嫌な雰囲気をガンガンに出しておられましたから、今回も全くブレてないのは確かなんですけども。

  レビューの文章の構成そのものの流れを完全にブッタ切ってまで冒頭にマツダへの「当てつけ」のを持って来るのにはビックリ!! マツダはこのライターに対して何かをやらかしたのか!? それとも別の意図が!?カーメディア業界の闇は深いです。実のところをいうと、ここ数年は特定のクルマを極端にボロクソに貶すレビューってのは減っているように感じてました。国産車を差別的に扱って、徹底的にバカにする手法が多いベストカーは全く読まなくなったので、ただ単にそう感じるだけなのかもしれないですけども。

  その一方で休刊・廃刊がしばしばあります。出版不況!新型車激減!クルマユーザーも激減!ですから、もう誰しも上手くいくとは思ってないです。けれども下らないTV見ているより渡辺敏史さんや西川淳さんのレビュー読んでいるほうがずっと暇つぶしにはいい!!! なんだかんだで月に1〜2万円はクルマ雑誌買ってますから、それが無くなると淋しいですね。カーメディアの魅力の1つとして、「もっと日本メーカーがボコボコにされる文章が読みたいんだ!!!」そんな猟奇的な読者を満足させる!?といった要素があります。ごくごくノーマルな人間でも一度読めば、渦巻く本能にすぐに火が付くかも。結構中毒性あります。俗世間のパンピーが大好物な「過激レビュー」こそがカーメディアの本懐だ!メーカーに遠慮せずにどんどん盛り上げろ!!!ってことなんですかね。ゆえにとりあえず好調なマツダを火だるまにしているのでしょうか?(いやいやマツダがダメなだけだろ・・・)

  さて前述の大物ライターですが、この6月15日号ではマツダだけでなくスバルにも喰ってかかります。もう好調なブランドを片っ端から潰す気マンマンですね。デミオユーザーのみなさん!安心してください!デミオに対しては全体の印象としてダメ!!といういくらか疑問符が付くボコり方でしたが、フォレスターへのそれは全く鬼畜な「問答無用の完全否定モード」でして「市販車としてあり得ないレベル!」とかなり強烈です。こんなクソをエラそうに仕立てるメーカーが、クルマの良し悪しなんか語ってんじゃねーぞ!!!何がレヴォーグSTIだよ!!!スバルとスバリストなんて、アホ同士が傷を舐め合っている単なる集団勘違い野郎に過ぎない!!!とでも言いたいようです。

  マツダのユーザーとしても、前々からこのライターは一回ボコっておいた方がいいんじゃないか?と思っていたんですけどね。デミオでワインディングを走ったら、もうゲロゲロもいいとこだよ〜、決して「走りが好きな人」が選ぶようなクルマじゃないよ〜!!!いい年齢したジジイライターが100万円台の国産車に下品に噛み付いてんじゃねーよ!!!カーメディアのえげつない一言でどんどんクルマが売れなくなってんだよ!!!・・・と成毛眞さんが「これが『買い』だ」という本で指摘してましたよ。この人はクルマの専門家というワケではなく、元マイクロソフト日本法人の社長を務めた人ですけども。「一般人」がとてもいいこと言ってるかも。

  さてまるで昔を思い出したかのように、メーカーに牙を向きはじめたこの連載のレビューですが、マツダやスバルだけでは飽き足らずに、いよいよレビューの主役となっている「DS」(旧シトロエンDS)の新型モデルにまで及びます。このライターは国産車であっても輸入車であっても、一旦スイッチが入ったら悶絶するような貶し文句がドンドン出てきます(VWやBMWの時とは別人!?)。最初に登場したデミオへの言及など、もはや全く批判と呼べるものでは無いのかも!?そう思ってしまうくらいにビックリなエスカレート具合です。その烈火のような批判の矛先になったのがDS4に追加された新型モデルの「クロスバック」です。

  試乗しはじめてすぐにフォレスター並みに酷過ぎる下からの突き上げと、建て付けの悪すぎるボデーに疑問が沸き始め、すぐに一度停めてフォレスター的な欠陥がどこに起因するのか検分したとのこと(故障か!?って不安になるときありますよね・笑)。結局わからず終いだったようですが、これ以上乗っていても「時間の無駄」とまで扱き下ろします。フォレスターの悪いところが全て乗り移ったような駄作!!!だって・・・。このレビューをもしクルマの契約者が読んだら大ショックでトラウマになるレベルかも(ゆえに大物ライターなのですが)。350万円払ってこの言われようではショックがあまりにも大きくて可哀相過ぎでは!? DSやスバルのSUVが気に入ったんだから別にいいじゃん。たぶんSUVのワイルドな乗り味っていう方向で開発者がやや力んだだけで、もしかしたら理想が高過ぎる仕上げだったんじゃないですかね。スバルもDSも・・・。

  この連載ですが4月15日号がVWのトゥーランとポロGTIでした。もちろんどちらも高評価・・・まあこの2台ならば、完全にレビュアー次第ですかね。要は好きか?嫌いか?だけの話。「好き」ならば適当な美点を書き連ねればOK、「嫌い」ならば「退屈・・・」って書いてしまえばそれまでです。前回のプリウスのレビューでは、「どのように」総合力が上がったのかをシビアに言及したのちに、ゴルフや1erといったCセグの最高水準にまで達した!!!(アクセラはまだまだ下だよー)とまで言い切りました。

  VWイイデスネ!トヨタもGOOD JOB!結局は世界で1000万台を売るだけの知見が正しい方向へ進めば、弱小のマツダ、スバル、DSといったブランドは木っ端みじんだ・・・。まーそんなことはよくわかってるけどさ・・・、三洋、三菱、JVCケンウッドとは違うトライオードの良さを語る!!!のがこのライターの真骨頂だと思ってましたよ。「やっぱり大手がいい!」・・・っていうウチのお袋でも言いそうな結論にはガッカリですわ。そんなにマツダ、スバル、DSが見るベきもののないくらいにダメだんですかね?


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2014年6月27日金曜日

福野礼一郎氏 は輸入車Bセグを一体どう思ってんの?

  最近では300万円なんて生意気な価格を提示するモデルもすっかり少なくなった、輸入車Bセグ。今月号の「ドライバー」の名物コーナー愛車物語には、なんと現役大学生がバイトで稼いだお金で新車のプジョー208を買ったなんて記事も出てました。プジョーなんてそれなりに高いイメージがありますが、208の特別仕様車は199万円なので、アクアを買う感覚で買えてしまいます。しかも新車ならではの「低金利・残クレ」という制度もありますので、学生でも十分に手が届く範囲で売られています。

  日本車で売れてるBセグといえばアクアやフィットですが、この2台と価格差がほとんど無い輸入車Bセグハッチバックが大挙して押し寄せたかと思えば、最近日本でも火が付いたヴェゼルとほぼ同じ価格帯にも輸入車Bセグクロスオーバーが・・・。どう考えてもアクアやフィットそしてヴェゼルが負けるわけない!とは思いつつも、福野礼一郎氏のコラムに相次いで取り上げられていた、輸入車Bセグを一気読みしてみました。「ルボラン」と「モーターファンillustrated」の2冊に連載があるので、福野コラムを読むためだけに毎月購入しています。

  上から目線で恐縮ですが、このライターは日本車に対して苛烈なスタンスを取る事が多く、多くの日本車ファンから目の敵にされていて、私もしばしば槍玉に挙げています。しかし輸入車を批評するフェアな視点はとても説得力があり、岡崎宏司、西川淳、河村康彦、森口将之、大谷秀雄といった「聡明リベラル系」のライターは読んでいて気持ちはいいけど、結局は毒にも薬にもならないので、てっとり早く輸入車の印象をつかむにはとても役に立ちます。

  しかもこの福野氏は、過去の著作を読むと分るのですが、単なる「欧州車礼賛」タイプの単細胞ライターなどではないです。「2000年頃からメルセデスはトヨタを真似てあからさまに手抜きを始めた!」と歯に衣着せぬ言い回しには好感が持てましたし、「Sクラスを見ても何とも思わないけど、(2ドアの)CLは羨ましいと思う!」という素直な発言をする点もとても親近感が持てます。

  おそらく大好きであろうBMWに対しても、常にフェアな視点を忘れておらず、誰が乗っても薄い印象しか持てないであろうF30の3シリーズに対しては、徹底的に批判を加えていたり、同じシャシーを使っていて足回りも同様にフニャフニャなF20の1シリーズに対しても、ZF製の8速AT以外は評価が低かったりします。相当な日本車好きの私が読んでも相当な共感力を巻き起こしますから、このライターの根底には日本車好きの血が流れているんじゃないか?と思います。

  そんな福野氏が輸入車Bセグを真剣?だかどうだかわかりませんが批評するのは一つの試金石だなと思います。「日本車好き」にとって一番虫酸が走るのが、輸入車Bセグに乗っている連中で、日産、三菱、スズキ、マツダの技術をM&Aで「奪って」おいて、平然とした顔で日本で売り出すという神経がちょっと理解できなかったりします。しかも多くが東南アジア製で・・・スマートキーすら装備されていないから「お里が知れている」廉価車!はちょっと言い過ぎかもしれませんが、まあ「小型車」買うなら今でも断然に日本車がいいとは思います。

  ただし、プジョー、ルノー、ミニといったブランドが日本でそこそこ人気する理由もわからなくないですね。「IKEA」に置いてある中国製の照明器具がやたらと気に入ってしまうみたいな感じでしょうか?「ドンキホーテ」に同じものがあっても見向きもしないですけど。もし日本にオペルが正規輸入されるようになって、キャデラックが売ってる片隅にオペル・アギーラが売られていたら「おや?これはいいかも!」と思うかもしれない。その頃にはスズキのラインナップから兄弟者のスプラッシュは消えているだろうし・・・。

  果たして福野氏は輸入車Bセグをどう思っているのか?と、クルマよりも評論家個人への関心が強まってしまうのですが、最近のこの方のコラムで「金言」のように繰り返されるのが、「Bセグクロスオーバーは正義!」という主張です。沢村慎太朗氏はトヨタ・アクアの商業的な成功について、その一因はスタイリングにあり、トヨタのマーケティングが「Bセグは車高を下げてスタイル優先が今後のトレンド」と結論付けたことが勝因と指摘しておられましたが、福野氏は「Bセグにおける過度のスタイル重視はクルマのコンセプトを破綻させる!」よって、ルーフをある程度まで持ち上げてその分、車幅も全長も拡大させるコンセプトを確立して欧州でスマッシュヒットした日産ジュークこそが正しいと断じております。

  この両氏の主張のどちらも正しいというのが、Bセグの奥深いところであり、矛盾に満ちた部分でもあるようです。メーカーとしては「高い」のと「低い」のを両方作りわけるプジョーのスタンスが正しい!というのが福野コラムの結論でした。さて昨日発売されたばかりのルボランのコラムもまたまた輸入車Bセグ比較でした。またマツダ・デミオが発売された暁には、「オール輸入車Bセグvsデミオ」という秀逸企画を期待したいですね。「オール輸入車Cセグvsアクセラ」(ルボラン2014年6月号)はとても参考になった人が多かったと思いますから。


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2014年6月19日木曜日

気合いの入ってない輸入車をフルボッコ! 沢村慎太朗さん はやっぱり最高だ!

  久々に自動車雑誌で「壮快な」ロング記事を見かけました! ライターはもちろん沢村慎太朗氏。自動車評論の世界の「橋下市長」とでもいうべき、痛快すぎるくらいに「タブー」に切り込んでいいくことこそがジャーナリズムだという姿勢を貫き通すカッコいいおじさまだ。「Motor Fan illustrated vol.93運転席の作り方」というなかなか興味深いテーマを出してきた今月号ですが、最初から沢村さんありきの企画だったようで、冒頭からアクセル全開で今回ばっかりは1700円以上する価格が安く感じられます!

  「前座」といっては失礼ですが、福野礼一郎氏の「ニューカー二番絞り」で取り上げているのが「新型ミニ」でした。後ろのページで沢村氏がボロクソに言うことになるこのクルマ・・・。たとえ日本車は嫌いで輸入車は大好きという基本姿勢だけど、感性と論理は他の評論家の追従を許さないほど確かな福野氏だけあって、いくら大好きなBMW傘下のブランドといえども今回のミニにはなんだか納得していない様子。てっきり独自の屁理屈をごねて「提灯記事」ならぬ「ハイパー提灯記事」を書くのかと思いきや、他誌が過剰絶賛気味のこのクルマの弱点を冷静に分析していきます。クルマバカが乗る「過剰」さはあるけど、ファミリーカーとしては失格というなんとも常識的な結論でした。もちろんその過程の論拠の深さがこのライターの持ち味ですが。

  さて福野氏のコーナーを読んだあと、正確には2〜3度読み返さないと理解できないほど難解なので、苦労してなんとか理解したあとで、特集ページ「運転席の作り方」の作り方に突入。冒頭でクローズアップされる要旨を現す1文に思わずゾッとします。「形状に一分の理、色彩に九分の暇」・・・え!?何!?このほぼ完全なる「否定」は!、さらに「208の不誠実もしくは不合理は、デザイン構築の方法論ではなく、もっと別のところにある。」 ここまでくるとスゲ〜なんか歴史的な事件が発生している!ということに気がつく。ライタークレジットを見ると「沢村慎太朗」・・・なるほど。というか写真に何枚も映り込んでいる(笑)。還暦に近いのに子供服並みに大きなロゴの入ったオレンジの原色Tシャツ(不思議とこの人が着るととても上品)に身を固め、まるで「私は本気で書いてます!そういう人間です!」という無言のアピールにも見える。

  プジョーの色彩をディスっているわけだから、地味くさい服でも着ていたら「じじいは黙っておけ!」と一蹴されてしまいますが、その声を完全に封殺するかのように抜群の色彩センスの私服をわざわざ披露する計算されつくした構成に思わず脱帽します。普通の自動車評論家には絶対に真似できない超絶ウルトラ記事。しかもドイツ車や日本車のような控えめなデザインのクルマではなくて、原色上等のオシャレなフランス車の総ボス的存在のプジョー!しかも色の選択幅が大きいとされる小型モデルの208に対して、「オレの方がファッション解ってるぞ!」という・・・。(もちろん褒めてますよ!)

  やたらと意味不明な原色アイテムを身に纏い、さっそうとyoutubeに登場する国沢光宏というライターがいますが、もしこの人がプジョーやフィアットの色彩に少しでも異論を呈したら、「オマエが言うな!」の大ブーイングになってしまうでしょう。大変失礼な話ですけども、この人の真っ赤なスニーカーとか見るとせっかくの新型車がセンス悪く見えてしまうから、「やめて〜!」と思っております。特に最近ではマツダ車に乗って「絶賛」的「絶叫」を繰り返していたりして、オレと同じ「赤」好きという仲間意識があるのかもしれないですが、イメージが壊れるからやめろ!(怒)

   さてロードスター以外のマツダ車には一瞥もくれない沢村さんですが、プジョー208とミニをターゲットにしたロング記事はさらに続き、「ミニの玩具的ギミックに至っては、ついに一線を踏み越えたと判断せざるを得ない」と続き、読んでいる側は鳥肌すら立ち始めるわけですが、まあ文章はいつもの如くやや難解です。斜めに読めば十分に理解できるけど、なんのインパクトも残らない大御所の岡崎宏司氏や売れっ子飯田裕子氏のようなライターが書くものばかり読んでると、頭がどんどん劣化していくようで、沢村氏や福野氏の記事を読むとそれを痛感します。

  そして結論として「デザインをいくら遊ぼうとも、その造形の飛翔は人間工学の理に抵触してはならない。」という紋切り型の「断言!」があるわけですが、従来は日本車に対してこれらの文言をぶつけて欧州車の基本に忠実なクルマ作りを学べ!みたいな形で使われたのに、沢村さんはプジョーとBMWミニに対して糾弾しているという、プロライターにはまず見られない姿勢が新鮮すぎますね。以前からPSA車に対しては厳しい意見を持っていて、このロング記事も以前の論調を流用している部分も見られるわけですが、BMWミニに対しての「完全否定」はなかなか痛快です。

  でも海外のブランドって懐が深いみたいで、これまで痛烈に批判していたPSAは今でも沢村さんに対してとても寛容で、新車発表会には必ず呼んでくれるそうです。欧州メディア(特にイギリス)の強烈な論調に慣れているので、日本で何をいわれようとも痛くも痒くもないし、批判でもいいから取り上げてくれるだけで嬉しいという部分もあるかもしれません。ただし沢村さんみたいなライターを嫌うのが、輸入車絶対主義の編集長の方々のようで、おおくの雑誌がク◯みたいな生温い記事を詰め込んで、日本車を批判するという程度の低いスパイスを振りかけたカスみたいな雑誌ばかりで、当然のごとく販売減に悩まされているわけです。余計なお世話ですが、沢村氏のようなしっかりとした仕事をするライターを起用していかないと長くは保たないと思います。

  最後に付け加えておきますが、今回の沢村氏の記事が絶対正義とは思っておりません。読んでいくなかで疑問も多々感じました。しかし読み手にあれこれ考えさせてくれるものには、多少高いお金を払ってでも読みたいと思わせてくれる何かがあると私には感じます。





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