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2022年12月23日金曜日

池田直渡さんにリアクションを!!



 


応援してます

AJAJ所属の池田直渡さんに対してネガティブな意見を発することが多かったが、個人的にはカーメディア全体においても有為な評論家の1人だと思っている。小沢コージさんのユーチューブチャンネルで共著「EV推進の罠」の存在を知り、読んでみたところあまりにお粗末な内容だったので、このブログにて「読書感想文」投稿をした。


発売から半年くらいが経過したタイミングであったにも関わらず、夜遅くに投稿した記事への反論が翌日の午前中には出されていた。さすがはプロのライターというべきか、恐るべき情報処理能力に唖然とした。その際にツイッター経由で池田SNS(NOTE)の存在を知った。「おじさん構文」ならぬ「おじさん(自称インテリ)の内向きブログ」で、暇じゃない限りは読まない方がいい。軽く鬱気味の人向けには気が効いている内容かも。



クルマ愛の欠如!?


池田さんのレビューはさまざまな媒体で読むことができる。勝手な思い込みかもしれないが、この人のレビューはクルマが好きな人ほどどこか相容れないものを感じてしまう。理由は様々考えられるが、読んでいて一番気になることは、池田さんにとっての理想のクルマ像が存在しないのではないか?という疑念だ。「99%のクルマはバカにしか刺さらない」とか思っているのかな!?


クルマ愛は全然伝わってこないのに、トヨタやMAZDAの幹部が度々演説するような「国内産業維持」の政治的プロパガンダに与する姿勢だけが出てしまっているから、そりゃ眉をひそめる人もたくさん出てくる。メルセデス、BMW、テスラといったプレミアムカテゴリーのブランドであっても市場の近くに工場を投下するのが当たり前になっていて、トヨタやMAZDAも国内生産比率は年々低下することは避けられない。米国、メキシコ、ベトナム、マレーシア、インドネシア、タイ、トルコ、ナイジェリアなどへの生産移管はどんどん進んでいる。


周回遅れですけど


トーマス・フリードマンが「レクサスとオリーブの木」を発表したのが2000年で、以来グローバリズムの危険性について様々な意見が飛び交い、バッシングという形でトヨタ、マイクロソフト、アマゾンといった多国籍企業に様々な試練を与えてきた。日本では約20年遅れてこれらの問題が語られるようになってきたが、しばしば唖然としてしまう意見にも出会う。先日も「日本から銀行が無くなる」と主張する本がYouTubeで紹介されていた。グーグルやアップルが日本で金融サービスを始めれば、顧客ファーストではない日本の銀行は太刀打ちできないと・・・。


「日本の銀行は手数料が高い」・・・そうだ。え?ATMや送金に関する手数料は長銀が外資系の新生銀行に生まれ変わった時(2005年頃)から、実質的に0円になっている。メガバンクもいち早く対応し、10年以上前から24時間ATMは0円で利用できている。関東MAZDAに新車の代金を支払うなどのレアなケースでは窓口を使うが、それでも手数料分はディーラーが面倒見てくれる。数年後に日本から銀行が無くなるかどうかわからないけど、もし無くなったとしても断じて「手数料」が理由ではないと思う。



なぜEC(欧州委員会)が悪いのか!?


グローバル化で銀行もクルマも変わるのかもしれないが、その議論はどれもあまりにも「的外れ」で「空虚」だと感じる。トヨタやMAZDAが掲げる「国内産業維持」にとって脅威とされているのがEVシフトであり、それを「日本潰し」として意図的に推進する欧州委員会(EC)を敵視する議論がカーメディア界隈で目立つ。しかしEUの人々が、EU域内で売られるクルマに条件を課すことに不満があるのであれば、日本政府が日本EU間のEPA交渉で堂々と主張するか、EU域内で工場を稼働させているトヨタ、日産、スズキがロビー活動を進めるべきで、これが国際的なルールだ。


外交力の無さを痛感してきた政府は、それを逆手に取って防衛費増額を「外交力アップの為」と真顔で国民に説明している。2003年のイラク戦争以来、アラブ諸国の軍拡(サウジアラビアの防衛費は日本の1.5倍相当)で潤ってきた米国軍需産業だけど、やや成長が鈍化してきた。アメリカが戦争の当事国になる時代はとっくに終わった。GDP成長率が高い東欧で何かを仕掛けるのはある程度は予想されていた。プーチンとアメリカはおそらく裏で繋がっている。



歯痒さの矛先


そんな誰でもわかる国際的な「茶番」をクソ真面目に報道するメディア(NHKやテレ朝)を見続ければ、どんどん頭が麻痺してくるのかもしれない。EC(欧州委員会)は曲者(悪い)!!と雑誌「CAR AND DRIVER 2023年1月号」でAJAJの菰田潔さんが書いている。EUからしてみたらなんで日本のメディアにそんなこと言われなきゃいけないのか!?内政干渉!?ってところだろう。日本のメディアだったら、トヨタは政府(自民党)にEPA交渉に、政府はトヨタにロビー活動に相互依存している。この主体性の無さに批判を加えるべきだ。


EV推進派もEV懐疑派も、「的外れ」過ぎる議論に、どちらも歯痒い思いを抱えているのだろう。そんな中で自民党やトヨタとのつながりをチラつかせながら活動されている池田直渡さんだが「自分は中立」とおっしゃいながらも、EV推進への懐疑論を一方的に捲し上げて、無知な読者(本を読まない人)を無用にアジるレビューを連発されている。「中立」というならばEV推進に対してもポジティブな意見の一つでも語ってほしいが、池田さんのレビューにそれを期待するのはまず無理そうだ。



本を読め!!


日経やCAR AND DRIVERは、どちらもメディア&出版不況が続く中で、なんとか命脈を保っている大手メディアであり、情報の多様性が担保されにくくなっている「情報化社会」においては、池田さんのレビューだけを読んで「EVシフト」への意見を形成してしまっているリテラシーの低い人も多いようだ。池田SNSのコメントを見てても、常連の方々の情報の「引き出し」が少な過ぎじゃないですか(ヤフコメ以下!?)。国粋&保守の風に吹かれることを悪いとは言わないが、そもそもEC(欧州委員会)の手法は、排気量で自動車税を決定する日本のやり方と同レベルだと理解した上で慎重に意見を述べてほしい。


「パーのスペクティブ」


ちなみにCAR AND DRIVER2023年1月号の名物コーナー「池田直渡のパーのスペクティブ」では、冒頭からちょっと看過できないことが書かれている。ちょっとムカつくけど釣られてみよう。

以下は引用

「トヨタにとって、プリウスの存在はとても大きい。トヨタの長い歴史において、金看板となってきたのは、クラウンとカローラである。耐久性と信頼性の高い乗用車メーカーとしての地位を築いてきたのは、その2台があったからだ。 

しかしながら、その後トヨタが世界No.1を争う地位にのし上がっていったのは明らかにプリウスの功績である。初代プリウスのデビューは1997年、トヨタ自動車のオフィシャルに夜75年史を見ると、2000年の生産台数594万台が、2007年には950万台へと躍進している。

この7年間に356万台増やしている。年間平均で見れば、約51万台ずつの増産ということになる。時間的には初代から2代目のプリウスの販売期にあたる。もちろんこの功績すべてをプリウスにカウントするのはフェアではないが、国内外でプリウスのエコカーイメージがトヨタ全体のイメージを牽引したのは事実であり、ハリウッドセレブがプリウスでレッドカーペットに乗りつけたり、国内販売のトップ3をハイブリッドが毎月のように独占していたことは読者の皆さんも記憶にあるだろう。それに加えて、プリウスのハイブリッドシステムがトヨタの多くのクルマに伝播していったことこそ躍進の原動力になっていったのだ。」

ここまで引用終わり。



残念ですがメチャクチャです

もうこれだけでクルマ好き、トヨタ好きにとっては、池田直渡さんが世論を主導することに疑問を感じることだろう。2000年から2007年の伸びの理由は、単純に2001年の中国のWTO加盟による市場解放によるものだ。プリウスは高級車でもないから中国企業との合弁で中国国内での生産が義務付けられるが、この期間にトヨタは中国でエンジン車を売りまくった。


さらにこの期間にトヨタが躍進した市場としては欧州が挙げられる。PSAとの合弁だったり、欧州向けカローラ(カローラランクス / アレックス)やアベンシスが欧州市場で大ヒットした。日本市場でこそプリウスは無類の強さを発揮したが、トヨタの国内販売台数は目立って伸びていない。そこでグローバルの販売台数を無理やり押し込んでメチャクチャな説明を仕立てている。



トヨタの素晴らしさがわかってない!?

トヨタのクルマ作りを評価する人は、現在のMAZDAの設計をパクったTNGAではなくて、リーマンショック前のカローラランクス、アベンシス、アルテッツァ、ブレードマスターなどを名車に挙げる。この頃に開発されたユニットが、最新鋭のロータス・エミーラにも使われている。ホンダVテックに対抗して設計された、ヤマハ製2ZZ-GEはセリカ、カローラランクスだけでなく、ロータスエリーゼにも搭載された。


いくらレビューでプリウスを持ち上げたいからといっても、2000年代のトヨタが成長すべくして成長した「黄金時代」を捻じ曲げて説明してはいけない。このレビューに限った話ではないが、池田さんのレビューには「名車」という概念が徹底してないので、この人はクルマが好きなわけではないのだな・・・と勘繰ってしまう。



ダイバーシティ礼賛

いろいろなタイプの評論家が居ればいいと思うし、池田さんのレビューを読んでクルマ選びの参考にする人もそれなりにいるのだろう。アメリカの軍需産業がG20レベルの国々に対してGDP比2%の基準を押し付けることに成功したように、自民党とトヨタも「EV懐疑論」を国是とすべく池田さんに接近しているように見えてしまう。当然ながら積極的なEVシフトこそが国益にかなっていると考える人々から批判コメントがたくさんやってくるらしい。


イケイケなEV推進派から見れば、自民党とトヨタが相乗りした巨大な泥舟の船長といったところだろうか。EC(欧州委員会)の狙いが何であれ、域内にEVを増やしたいという意思決定に安易に干渉すべきではない。日本が国内需要分だけエンジン車を作るのは自由だが、いくら雇用が失われるからと言っても、米国やEUに輸出し続ける権利は存在しない。「地産地消」を進めるホンダや日産の方針は、国際協調主義(平和主義)という意味で十分に理にかなっている。



無用な議論と無用な分断


自動車立国としての既得権益を必死で守るべきなのか。それとも経験も資金も十分にある超一流企業へと成長した日本メーカーが、ユーザー・ファーストの精神で世界中から愛される多国籍企業になる重要な過渡期なのか。日本の未来を切り開く「意識高い」人々がEV推進派に肩入れするのは仕方のないことだと思う。間違ってもらっちゃ困るが、EV推進に乗っかってしまう「意識高い」人の多くが、賢くて本をたくさん読んでいてテクノロジーを使いこなしていて建設的な議論をしているとは全く思わないが・・・。


もちろん二者択一の問題でもない。EV懐疑派にも守るべきものと信念がある。自民党とトヨタから期待を寄せられている池田さんには、更なるご活躍を心から願っている。微力ながらツイッターやブログでこれからも反応していきたいと思う。老婆心から叱咤激励を申し上げたいが、EV推進派と対峙するならば、このブログで指摘してきた「疑念」を抱かせるような錯誤した内容を安易に書くべきではない。今後ともレビューの構成・論点に関しては細心の注意を払って頂きたい。


2022年11月21日月曜日

池田直渡さんが3たび「パーのスペクティブ」を晒す・・・

 

今回も悲惨な内容

また池田直渡さんに絡むのかよ・・・って呆れるかもしれない。しかしMAZDA好きとして言わずにはいられない。別にこのAJAJライターの存在を否定したい訳ではない。このブログは特定の自動車ライターをターゲットにしているつもりもない。一人の読者としてフェアにカーメディアの記事やレビューを読んでみて、これは看過できないと感じた「内容」に関して個別に批判を加えているだけだ。



今回で池田直渡さんへの批判は3回目となる。私の基準で恐縮だが、その全てにおいて批判されるに十分な「脇の甘さ」あるいは「明確な瑕疵」があった。批判を加えることは、個人の「表現の自由」を圧迫する可能性があるので、慎重に行うべきであるが、このブログで振り上げた全ての批判は、「公共性」の観点から、「ダウンサイジングターボ&DCTは正義」みたいな疑問だらけの世論が形成されないように、あえて「ブログで意見を述べるべき」と判断に達したものばかりである。



安倍さん存命なら許された「EV推進の罠」


池田さんに関する初めての投稿は、共著となる「EV推進の罠」に関する読書感想文だった。親の世代(アラ・セブ)には、この「日本版ポピュリズム」を喜ぶ人もかなりいそうだが、中国共産党の自動車行政のあり方について「アンフェア」だと叫ぶ内容が特に目立つものだった。高度経済成長期の日本政府も同じことをやっていながら、一方的に中国の政策を批判するのは愚かである。「日本の読者はまともな反論もできない」と思われるのも癪なので声を上げてみた。



2回目はCX-60発表時のMAZDA資料を使った日経レビューに、明確な瑕疵を見つけたので、とりあえずツイッターで意見を述べた。それに対してご本人が直々にツイッターで反論してきたので、ちょっとしたTwitter・ラリーになった。失礼ながら、自明なレベルの瑕疵であるのに、こちらの指摘をすぐには理解できないし、要領を得ない反論に終始され、最後は間違えを認めつつも逆ギレしておられた(なんだこいつ?)。SNSでは素人を馬鹿にするような物言いを散々にされているが、コアなクルマ好きから笑われていることにいい加減に気づくべきだ。



「謎」など最初から存在しない

そして今回が3回目となる。日経(一般メディア)の記事に目くじらを立てるべきではないかもしれない。なかなか賑わっているコメント欄だけど、この隙だらけのレビューにただの一つもクリティカルな疑問提示すらできていない。そもそも何が「謎が解けた」なのか!?ちょっとクルマが好きな人が読めば、それずっと前から知られていたことじゃないか?とすぐに池田というライターのバックグラウンドがスッカスカなことを見抜いてしまうだろう。


沢村慎太朗さんのレビューを読んでいるかのような「クルマを考える過程」を時系列で追うような文体へと進化した。これまでの結論ありきな入門者向けレビューによってネット媒体で人気を誇っていたと思っていたが、やはりコメントのレベルの低さに悩むのだろうか。残念ながら「沢村文体」はこの人の読者にはちょっとハードルが高かったようだ。「難しいよー」とのコメントが目立つ。しかし継続すればすぐに慣れてくるだろう。議論の深さは以前のものと何も変わってないから。



このタイミングで空振り三振?

なんでMAZDAはマルチリンクの特性を無駄にするような設計をするのか?・・・という問題提起は、ネット媒体の常識を遥かに超えたレベルにある。第五世代(2002〜2011)のMAZDAはフォード・プレミアム陣営の一員として「世界最高レベルにサスペンションにこだわるブランド」を標榜していた。リーマンショック後の第六世代(2012~2018)で路線の「修正」を余儀なくされたが、第七世代のラージプラットフォームで再び「サスペンションで選ばれるブランド」へと回帰しつつある。そんな状況を考えればタイムリーなレビューである。


この企画は日経の編集部からの特別な発注が元になっているらしい。伸び悩む「活字」ネット媒体は、何らかのブレークスルーを模索しているのだろう。MAZDAにとっても他社との違いをアピールできるので、非常にブランディングに役立つ内容・テーマではあると思う。周囲のお膳立てがかなり出来ているのだから、あとは「まとも」で「無難」なレビューを書けば良いだけなのに、・・・何を血迷ったのか「謎はすべて解けた」になってしまった。



内容はたった一行で説明できる


最初こそ「何事か?」と興味深く読めるが、少しはクルマがわかっている人が読み進めれば、レビューの前半も終わらないうちに、それって「BMW、マスタングあるいはFFのボルボにおいて、散々に議論されたことじゃないか?」と気が付く。2014年のマスタングのFMCで、長らく使われていた「車軸式」をやめてドイツ&日本式の「マルチリンク」に変更されたが、この際にトーコントロールにおいて一長一短あるという説明がされていて、フォードの開発陣でも意見が割れたとか報道されていた。


その後に、ボルボでもフロントにダブルウィッシュボーンを配した横置きシャシーにおいて、後サスをマルチリンクから車軸式に特徴が近い特徴が出せるリーフスプリング(トラック用サス)に変更するモデルが現れた。マスタングとは逆のメリットを取りに行った。これについては純粋なサス性能だけでなく、電動化ユニットを搭載するスペースを確保するメリットや、モーターのハイトルクで後輪を駆動させるAWDのサス剛性を高める狙いがあるとされる。



MAZDAの進化

日本メーカーのコンパクトカーで見られるような「E-four」では過剰なトルクは使わないから、汎用サスでも対応できるが、ボルボのようなシステム出力が400psクラスとなると、足回りの基本設計を改める必要があったようだ。もちろんマルチリンクのままでも、各パーツの設計基準(耐久性)を汎用品から大幅にグレードアップさせれば対応は可能なのだろうけど、それでは性能だけでなく価格もスーパーカーになってしまう。


アウトランダーPHEVや、RAV4PHVは、今後の大幅な電動化によって飛躍的に進むであろう高度なトルクベクタリング技術の開発をリードするために、ちょっと無理して商品化しているはずだ。補助金ありきとはいえ価格も量販モデルとは言い難い水準だ。コストを度外視すればテスラのハイエンドモデルのような加速性能だって実現できるが、足回りの設計を全面的に変えない限りはシステム出力300ps前後が上限になる。



MAZDAはクレイジー

CX-60に盛り込まれた設計から判断するに、MAZDAはボルボのようにシステム出力400psオーバーの「スーパーSUV」(GT-RがSUV になった感じ)を、今後のブランディングにおいて加える可能性が高いのだろう。トヨタや日産&三菱とは違う設計で「差別化」を図るのは極めて自然なマーケティングである。サスの金属ジョイントである「ピロボール」の採用については、ベストカーも池田さんも疑問を呈している。個人的にこれまで乗った乗用車(ピュアスポーツカーは除く)で最悪の乗り心地だったのがE91のMスポだった。路面からの容赦ない突き上げに下半身を殴られ続ける衝撃には戦慄すら覚えた。


程度の差こそあれ、第五世代のMAZDAの乗り心地もなかなかのものだった。かなり乗り心地が改善されたとされるGHアテンザの後期モデルを所有したが、最初の5000kmくらいまでは「MAZDAってまじでクレイジーだ・・・」としか思わなかった。3ヶ月ほど我慢したところ、体が慣れたのか、ジョイントに当たりがついたのか。気がついたらトヨタ車の乗り味を受け付けない体になっていた。試乗車の乗り心地は上々だったので、まあメカが馴染んだのだろうが・・・。



アバンギャルドへの回帰

第六世代のCX-5は良くも悪くも「王道」で、乗り心地は多くの人にとってほぼほぼ不満は出ないものだろうし、だからといってハンドリングやレンポンスの仕上げに大きな妥協も見られない。まあこれだけ整っているのだからメーカーが「SUVのベンチマーク」を自認しても許されると思う。ハリアー、フォレスター、ZR-Vなどは現行モデルになってから「他社版CX-5」にしか見えない。日産&三菱は魂動デザインを盗んでいったMAZDAの素行の悪さに相当にキレているようで、断固として真似はしないようだが・・・。


他社によってシャブり尽くされてしまったCX-5から、遠くへ逃走するように後継のCX-60が作られた。前衛的な中堅企業の生き様として、かなり共感できるし「可能性を追求するメーカー」であることがMAZDAの「ブランド力」における最大の強みでもある。アヴァンギャルドタームに入ったMAZDAに全面的に共感しろというつもりはない。別に池田さんのレビューに何かを求めている訳でもない。ただただベストカーとかいう低俗&低脳な雑誌と同じような「乗り心地への疑問」を書いた思慮の無さに、MAZDA好きとして呆れているだけだ・・・。



MAZDAファンとの亀裂

福野礼一郎さんや沢村慎太朗さんなら「BMW、マスタング、ボルボ」をスルーすることなく、MAZDAのリアサスの意図を説明したりはしないだろう。ベストカーの裏ボスである国沢光宏さんであってもこんなダサいレビューは書かない。ユーチューブで「アドリブ一発録り」している五味康隆さんでも、軽々しく「謎は全て解けた!!MAZDAは世界で初めて・・・」なんてことは呟かないだろう。カーメディアでそこそこキャリアを積んできた人であれば、まずこんな書き方はしない。


CX-60においてMAZDAは、エコ性能に最大に配慮した直6ユニットと並んで、足回りの設計を最大限にアピールした。購入を決めた人の多くは、フロントがストラットだったら動かなかっただろう。世界最高の走りを目指して、独特の足回りで人気を博した第4世代・第5世代のMAZDAへの「回帰」を素直に喜んでCX-60を買いに行っていることだろう。レビューで第4、5世代に全く言及できない池田さんより、サスのことがよくわかっているからCX-60に素直に歓喜できるし、大金も用意できる。あくまで個人の感想に過ぎないが、コアなMAZDAファンと池田さんの間には修復不能なレベルの溝が見える。




関連リンク


「岡崎五朗&池田直渡 『最凶右傾コンビ』爆誕!!」



「『EV推進の罠』の読書感想文を書いたら、筆者の一人にボコボコにされた・・・」



「水野和敏さんとI田N渡さんの『キャスター角』論が真逆の食い違い!?」



「MAZDAの偽善的な資料提供に疑問」



2022年4月27日水曜日

「CX-60報道」 本質が語れないカーメディアの限界。



 

CX-60特需は続く

小沢コージさんの主催するユーチューブ案件チャンネル「Kozzi TV」が毎日のように渡辺陽一郎さんを使った漫談を繰り広げている。CX-60の判明した価格が、完全にトヨタ・ハリアーを意識したものになっている。そんな初心者でもすぐ気づくレベルの話を、ライター歴30年近い二人が分かりやすく伝えてくれる企画は、とても親切ではあるけど視聴者像がボヤけてしまう。たまに渡辺陽一郎さんがポロっとこぼすレアな内部情報が知りたい熱心なMAZDAファンはゲームでもしながら聴いているんだろうけど・・・。



全然ダメじゃん

2000年代のリッターカー&ミニバンブーム以来、日本メーカーの作るクルマなんて真面目に評論する価値もない・・・くらいのテンションだったAJAJライター(特に小沢コージさん)だけど、MAZDAがかなり制約を外して本気でクルマを作ってきたら、今度はまともなコメントが全然出てこない。彼らはどんなクルマだったらベストなレビューができるのだろう。まあAJAJは「案件」レビューが原則であるから、特定のクルマに対するあからさまな批判はできない。



乗り換えスペシャル

CX-5からCX-60へ、横置きと縦置きの違いこそあれど、同じ2.5Lガソリンエンジン同士で乗り換えたら、グレードの差こそあれボトム価格は328万円から299万円に下がる。MAZDAが用意したCX-60「乗り換え」の舞台装置はなかなかうまくできている。次もCX-5を買おうと思っていた人の多くがCX-60を選択していくことだろう。ガソリン派もディーゼル派もうまくステップアップできる価格設定になっている。エンジンがたとえ2.5Lガソリンのままだったとしても足回りが違うというだけで価値がある。



CX-5は世界一のヒットモデルなんだが・・・

いずれにせよ世界の主力市場で売れに売れたCX-5は、MAZDAの歴史に刻まれた名車となった。欧州、北米、中国、日本、オーストラリア、ロシアなどなど、世界中のCX-5ユーザーにその受け皿となるCX-60(CX-70)を用意するのは、当たり前と言えば当たり前なんだけど、そもそも日本のカーメディアにおいてはCX-5が世界で年40万台も売れているという認識がない。日本でも世界でもMAZDAは「苦戦している」という報道を続けてきた。



FRは高価という先入観

今更になってCX-5は世界的な大ヒットを遂げていました!!CX-60はそのユーザーの受け皿としてMAZDAが確信を持って作ったクルマです!!・・・なんて言うわけにはいかないのだろう。とりあえず299万円なんてバーゲンプレイスです!!と大騒ぎするしか能がない。3万ドル程度でFRの6気筒モデルなんて北米で当たり前に売られていて、別に騒ぐほどの価格設定ではない。しかしレクサス、メルセデス、BMWなどのプレミアムブランドの日本でのマーケティング(FRぼったくり)の邪魔になるからだろうか、世界でのFR車の適正価格などが報じることはなかったと思う。



MAZDAのルーツ

熱心なMAZDAファンにとっては、CX-60からの一連のモデルは、FRシャシーというよりも、足回りにおけるMAZDAフラッグシップの「原点回帰」に価値があった。個人的にはFRでもFFでもどちらでもいいけど、足回りだけは第五世代以前のクオリティに戻してほしいと思っていた。BMWのE46(3シリーズ)がロードカーの頂点に立った時に、FFシャシーを使うホンダ、アルファロメオ、MAZDA、プジョーが「足回り」を武器に真正面から戦いを挑んだ。リーマンショックと共に全ては終わりを迎えたけど、MAZDAはピュアスポーツモデル以外で世界最高レベルのロードカーを作れる事を示した。



幾多の困難を越えて

その当時のMAZDAの開発者達は豪華な足回りを「第四世代のリベンジ」だと言って退けたらしい。第四世代ではバブルな日本メーカーだけあって、前後マルチリンクという重厚なサス設計が採用された。しかしバブル崩壊によってフォード傘下入りする事態になった。景気の変化に押し潰されてしまったが、この設計の素晴らしさを世の中に知らしめたい。そんな思いでGGアテンザが完成したらしい。そんなGG&GHアテンザもリーマンショックによって幕引きを余儀なくされた。



わかってない

経営再建の第六世代を経て、CX-5という新しいエースモデルも誕生し、よっぽどの事態が起きなければ確実に稼げる状況にはなった。その上で第七世代で再び「第四&第五世代のリベンジ」をしようとしている。MAZDAのクルマ作りに注がれるスピリッツはロータリーエンジンやライトウエイトスポーツなど様々な要素があるけど、「サスペンション」から理論的に走りを創造するMAZDAの拘りにファンは喜んでカネを払っているのだ。そんな気持ちをまるで理解していないAJAJユーチューバーへの嫌悪感は募るばかりだ。



MAZDAで乗り味悪いクルマなんてある!?

「乗り味良いですね」・・・当たり前だろ。MAZDAだぞ。トヨタの社長も第六世代の乗り味に感激したって話だ。福野礼一郎さんも第六世代のアクセラに感心していた。この乗り味に勝てるのはゴルフ7とアウディA3だけだってさ。この頃からレクサスCT、メルセデスAクラス、BMW1シリーズといったそれぞれ決して悪い出来ではないプレミアムブランドのモデルと比べても抜きん出た存在だった。



最悪の偽善者

MAZDAとしては必然の設計であるCX-60だし、ファンも歴代のMAZDAの流れを汲んだ存在だと認識しているんだが、AJAJの奴らだけ「突然変異」でびっくりなことが起こった!!と騒いでいる。ブランド伝統など何も理解せずに、とりあえずドイツのどっかのブランドのモデルと「ライバル」とか言ってるだけのアホは、評論家だとは思わない。ユーチューバーではないけど、I田N渡なんかが偉そうなことをレビューで書いていながら、まるでMAZDAの伝統を理解していない様子だから笑える。本物のMAZDAファンなら彼の偽善に気が付くはずだ。





2022年4月20日水曜日

水野和敏さんとI田N渡さんの「キャスター角」論が真逆の食い違い!?

 

 


プジョー508

ちょっと前の投稿で水野さんがベストカーのレビュー動画で「軽口」を叩いたことに反発した。プジョー508のハンドリングが素晴らしいとの説明に異論はないけどさ、キャスター角を大胆に取った設計は「誤魔化して作っている日本車とは全然違う」みたいな表現は勘弁してほしい。308と共通のシャシーを使うようになって2代目となる508だけど、同じくCセグのアクセラ(先代)と共通シャシーだったGJアテンザも、FFにしては異例のキャスター角を付けているのだから、看過出来ない言い方だと思う。水野さんはMAZDAが嫌いなんだろうけどさ・・・。



MAZDAと同じ!?


結局のところCセグシャシーを使うDセグの508やGJアテンザ(MAZDA6)は、308やアクセラと同じくらいのところに重心点を持ってくる必要があるので、キャスター角でジオメトリーを稼ぎだす設計になっていると考えられる。重心点が前後に大きくズレてしまうと、加速時や制動時に予想外のピッチングが発生して最悪の場合はクルマがひっくり返ってしまう。初代プリメーラを設計し、FFのスポーツサルーンの時代を切り開いた水野さんでもあるので、その言葉は非常に重みがあるのだけど、今回のレビューは頂けない。



先代とは異なる方向性

Cセグとは別のシャシーを使っていたGHアテンザ(2代目)は、キャスター角は少なめだった。高速域だとちょっとフラつく挙動が見え、事故防止のために一気に重くなる電制パワステが採用されていた。それがGJアテンザとなり7度のキャスター角が付けられると、BMW3シリーズ(F30)と比べても楽勝できるレベルの直進安定性を確保していた(清水和夫さんがテストしている)。



色々理由はありそうだが・・・

FRシャシーとなったCX-60はSUVだけども、再びキャスター角をほとんど取っていないとMAZDAは説明している。ラージサイズのシャシーを使うモデルとしては最小のボデーサイズだから、サスペンションを立てている可能性など考えられる。2002年からの第五世代ではアクセラと異なるシャシーを使っていたGG&GHアテンザはキャスター角が小さかった。2012年からの第六世代ではアクセラと共通シャシーとなったGJアテンザのキャスター角は大きく取られている。



奇妙な一致

第七世代で再びMAZDA3と別のシャシーになったCX-60では再びキャスター角が小さくなる。意図的に乗り味を変えている可能性もあるが、第五世代アテンザと第七世代CX-60はフロントサスがダブルウィッシュボーンになっている。このサスの性能を生かすための判断とも考えられる。プジョー508も先代では一部のグレードにフロント・ダブルウィッシュボーンが採用されていてキャスター角はそれほど取られていなかったが、現行モデルになって水野さんが目を見張るくらいに大きく取る方向に変わったようだ。



どっちが正論!?

さてI田N渡さんのCX-60のレビューにおいてもキャスター角について触れられていた。ちょっと乱暴に感じたが「こんなものはない方がいい」と断定しておられる。「全ては直進安定性のための必要悪」といい切る説明が全く的外れとは思わないけども、「悪」なんですかね!?。これではキャスター角を付けたプジョーの設計を絶賛していた水野さんの立場がない。(角の大きい)GJアテンザと、(角の小さい)GHアテンザでは、かなり明確に「直進安定性」に差がある。しかしそれはボデーサイズや車重の違いにも起因するだろう。トータルの設計ではGHアテンザの方が好みだけど、ハンドリングだけを切り取って比較すれば甲乙つけ難い。



好きなMAZDAって!?

I田N渡さんはどういうつもりで書いているか定かではないが、「CX-60やマイナーチェンジしたロードスターからもMAZDAのハンドリングの方向性が変わってきた」「僕らが好きだったあのハンドリングは・・・」みたいなことが並んでいる。MAZDAファンとしてちょっと何言ってるのかよくわからない。第六世代MAZDAのハンドリングがI田N渡さんにとってはベスト!?という意味でしか受け取れない。



キャスター角が生み出す違い

福野礼一郎さんが、現役エンジニアを集めてまとめた「クルマの学校」にもキャスター角についての説明はあまり書かれていないので、はっきりとしたことはわからない。しかし自転車(サイクル)を複数台所有している人なら、キャスター角が生み出すニュアンスはわかる。私もキャスター角が大きいロードバイクと、角が小さいミニベロの両方を普段から愛用している。ロードバイクなら30km/hで走っていても両手を離して補給食を食べることができるが、ミニベロではハンドルがクイック過ぎて離すのは難しい。



どっちもいい味がある(MAZDAなら・・・)

100kmかそれ以上の距離(4時間コース)を乗る時はロードバイク、せいぜい50km程度(2時間コース)の時はミニベロを使うことが多い。乗っていてどちらも楽しい。トップスピードやエネルギー消費ではロードバイクに分があるけど、ファントゥサイクリングにおいては優劣を付けるのは難しい。2LショートストロークのMZRエンジンを搭載したGHアテンザと、2.2LディーゼルのGJアテンザを両方持っていて、ドライブコースによって使い分けるカーライフも良いかもしれない。



カーメディアなんてこんなものだ・・・

水野さんにしろ、I田N渡さんにしろ、角の大小をそのままクルマの評価に直結させるのは得策ではなかったと思う。この2人がそこそこカーメディアで幅を利かせている状況では、各メーカーが創意工夫を凝らして作ったジオメトリーが、「キャスター角」が大きくても小さくても批判の対象になってしまう。水野さんは「キャスターを立ててパワステで誤魔化す日本メーカーがある」と嗤っていたし、I田N渡さんは「キャスター角なんてない方がいいが、角を付けてもパワステで厚化粧できる」と書いている。全くもって矛盾だらけだ・・・。




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