「フォレスターは丸亀製麺」 スバリストは激怒!!




RAV4は売れてるが・・・

トヨタが新たに日本で発売する新型RAV4は受注開始1ヶ月で24,000台のオーダーがあったようだ。日本市場が求めている新しいファミリーカー像をC-HRに引き続いてモードな解釈で磨きあげた。トヨタには悪いけども、RAV4のデザインに至るまで、他社で参考にしていたであろうモデルが2つほど思いつく。親しみやすいマイルドな顔つきで、ヘッドライト周りの造形美が上品で印象的な三菱アウトランダー(初期型)とスバル・フォレスター。


どっちにも失礼だろ!!

トヨタ、日産、ホンダの3強がそれぞれに活躍していて険しさを増している日本市場において、やや地味な印象が拭えない三菱、スバルのモデルとしては、アウトランダーもフォレスターも堅実にユーザーを集めていて十分に大健闘だったと思うけど、タイトルにあるようにフォレスターの購買層をあからさまにディスる内容のレビューをAJAJ会員の自動車ライターがやらかしているのはちょっと残念だ。西川淳氏によると「新型フォレスターを買う人は、本格的なうどんを食べに行こうといって丸亀製麺に行く人たち、かな。(苦笑)」・・・だそうです。




本物のプレミアムSUVって何を指している!?

「丸亀製麺で十分に満足できる若い人」は、「本物のプレミアムSUVじゃなくても、個人なりのプレミアム感があればそれでいい」だってさ・・・。本物がわかる人はランドローバーだかジープだかに乗れってことなのだろうか!?それともメルセデスGLCやアウディQ5といったタワマンの地下駐車場に並んでそうなマウンティング専用SUVを本物だと言いたいのだろうか!?西川さんが以前に乗っていた「フィアット・パンダ4✖︎4」は本物なのだろうか!? GLCのAWDモデルを653万円になるけど、これと同じスペックで内装もそれほど変わらない「フォレスター・プレミアム」は302万円だ。レザーシートはオプション(+16万円)になるけど、前後全てのシートヒーターは標準で付いてくるなどGLCよりも優れている点もある。



SUVの素性なんて・・・

フォレスターを買う人々はわかってるんだと思うよ。608万円とかするレンジローバー・イヴォークはマツダの2世代前のアクセラのシャシーを使った偽物に過ぎないってことを。そして429万円のジープチェロキーは三菱エクリプスクロスと同じレベルの設計だし、469万円のラングラーはクライスラーのプロダクトではなく、日本でいうところの「パジェロ製造」(岐阜県)みたいなファクトリーメーカーが作っている特殊車輌に過ぎないってことをさ・・・パジェロは339万円〜。さて、わかってないのは西川さんなのかフォレスターユーザーなのか!?



斎藤さんのファインプレー

西川淳氏の暴言にすぐさま反応、「フォレスターユーザーは実用四駆を求めているだけですよ」と忠告して、レビュー全体の結論を玉虫色に変えたのが、このブログで度々取り上げている斎藤慎輔氏とは意外だった!!ちょっと見直したぜ・・・。スバルのSUV作りは決してラダーフレーム構造の本格クロカンではないけども、少なくともBMW・X3やアウディQ5、メルセデスGLCといった縦置きシャシーベースの設計をもつのでエンジンの高性能化にも耐えうる構造だ。自社開発のAWDシステムを機能別に4つも持っているスバル車は、ドイツやスイスでは全ラインナップがプレミアムSUVに匹敵する価格帯で売られている。1.6Lのインプレッサが350万円で売られている。



フォレスターも本物だ!!

カーメディアのSUVの定義ほどテキトーなものはない。フォレスターユーザーの方がずっと真面目に比較検討しているんじゃねーの!? 西川さんも非常に危うい表現をしているが「本物のプレミアムSUV」ってのはなんだろうか!? 輸入ブランドの日本価格は相変わらずに高い(売れ残ってバーゲン価格で処分するのだけど)ので、日本メーカーのSUVとは、まるで別次元のクルマに見えるのかもしれないが、北米モデル同士で比較すると、フォレスターはVWティグアンと同じ24000ドル〜の設定。それに対しメルセデスGLC300は40,000ドル〜なので確かに格差は存在するのだけども、フォレスターが日本仕様と同じ2.5L自然吸気の184psなのに対して、GLC300は2Lターボの254psであり、性能に応じた価格差を考慮すればそれほど決定的な違いはない。(西川さんはGLCこそが本物とは一言も言ってないけどさ)



メルセデスの日本価格はクレイジー・・・

同じく北米市場で展開されている、旧型マツダシャシーを使ったジャガーEペース250も2Lターボの246ps仕様で39000ドル〜の価格設定だ。ジャガーEペース250の日本価格は475万円と常識的な範囲に抑えられているが、メルセデスGLC300は日本ではラインナップされていない。おそらく販売するならば800万円くらいの価格設定になりそうだ。北米ではアラバマ・ベンツは40000万ドル程度の手頃な価格なのでよく売れているけど、日本では出力を抑えてAWDもキャンセルした北米では売ってすらいない「GLC200」というグレードが621万円もする。日本市場のメルセデスの方針は、とりあえず日本車との違いを明確にする!!(FFモデルは除く)なのだから仕方がないのだけどさ・・・。



カネの使い方で人の価値は決まるのかもしれないけどさ・・・

おそらく「鰻!?」っていうくらいの価格のうどんを食べている西川さんには、日本市場におけるメルセデスGLCの目一杯「背伸び」した価格設定が魅力的に映るんでしょうか!?満足感は人それぞれですから別に否定はしないですけども。フォレスターや丸亀製麺のユーザーに喧嘩を売ってまで主張したかった中身はなんだったのか!?北米で400万円くらいで売っているモデルの低スペック版を621万円で買う「粋」なカネの使い方を自慢したいのか!?それともフォレスターはやめてGLCに乗れば人生が開けるよ!!と言いたいのだろうか!?



理由はどうあれ・・・

「言葉狩り」は本意では無い。西川さんには好きなことを書く権利があるし、言っていることはある程度は当たっているだろうし、フォレスターを買う年配の人々は「本物」とは何なのか考えずに50年、60年と生きてきて、本格的なうどんを食べたくなったら丸亀製麺に行くのだろう。もしかしたら山梨県の富士山の麓辺りに贔屓のうどん屋でもあって、チェーン店に圧迫されていることに抗議したい気持ちがあったのかもしれない。あるいはうどんは2000円以上かけて食え!!客単価2000円以下の外食は日本社会の水準を落とすだけだ!!という意味だったのかもしれない・・・。


福野さんなら・・・

福野さんだって同じようなことはしょっちゅう書いている。・・・がこのケースの場合は、福野さんならフォレスターのユーザーに同じ言葉を浴びさせたとしても、「ランドローバーやジープも偽物が溢れているけどね・・・」としっかり付け加えると思う。そこが福野礼一郎と西川淳の大きな違いだ。多くの単行本読者を抱えるカリスマライターと、雑誌連載の中で曖昧に暴れるライターとの「背負っているもの」の決定的な違いじゃないですかねー・・・。(上から目線ですみません)




 


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