2021年11月26日金曜日

福野礼一郎さんの「便所の落書き」がヤバすぎる・・・

 

どんどん過激になっていく・・・

いよいよ6冊目に突入した「福野礼一郎のクルマ評論・6」が発売された。自動車雑誌の出版不況もあって福野さんの連載もモーターファンイラストレーティッド(MFI)くらいしか読めなくなって、寂しさが募る一方で、仕事上のしがらみが少なくなったのか、2018年の「3」から始まったこの本でしか読めない「便所の落書き」コーナーが年々過激になってきた。1年を振り返ってあらゆる角度から「福野礼一郎COTY ベスト&ワースト」がズラズラと書かれる。ベスト、ワーストなのにそれぞれ2〜3台あったりする往生際の悪さで、ただただ「エンターティメント」へと突っ走っておられる。お元気でなによりだ。



本ゆえの楽しみ方

それにしてもこの「落書き」はあまりにも中毒性が強すぎる。私のようにこの本の現物を見ずに躊躇なく「アマゾン」でポチった人は多かったんじゃないだろうか!?コンテンツのほとんどはアマゾンのキンドル・アンリミティッド(読み放題サブスク)で読めるMFIの連載なのに当然のごとく買ってしまう。届いてから真っ先に読むのも「便所の落書き」で、仕事から戻ってスーツ姿のままわずか数ページのコーナーをじっくりめくっていた。ユーチューブのレビュー動画とは違い、自分のペースで色々と想像力を発揮しながらページをめくる感覚は「至上の喜び」でしかない。このスタイルは昔から福野さんの得意技だったようだけど、全盛期をリアルタイムで知らない世代なのでとても新鮮だ。ユーチューブに無数にあるレビューコンテンツがほぼ楽しめない人には、ぜひオススメする。カーメディアの醍醐味を存分に味わえるキラーコンテンツだと思う。



興味あることだけ書く

なんでこんなに面白いのだろうか!? 異常なほど「エンターティメント性」が爆発している理由として、もちろんこの人の見識&力量もあるけど、現在の福野さんがもはや自動車業界全体を俯瞰・網羅するような視点で無理に描こうとしていない点が挙げられる。ドイツ車と日本車はどちらが優秀か!?なんてテーマを掲げることも、それにまともに正論を振りかざすことも最初から放棄している(読者を飽きさせないために多少は入っているけど)。手前勝手な意見だけど、ブログを書いていてのジレンマとして、自動車業界全体を描こうとすると大変だ。私自身のまとめる力がないのはもちろんだけど、なかなか面白い話に落とし込むことができない。書き始めは「やってやろう」と気合十分なのだけど、仕上がりに満足したことはほとんどない。いくつもの途中で投げ出したけど捨てきれない未完成や断片が転がっている。



大部分の市販車は・・・

トヨタが50%を占めるようになった市場全体を語っても面白いわけがない。逆にシボレー・コルベットのメチャクチャな進化具合を題材にでもすれば初めてブログを書く人でもそこそこ面白いものが書けると思う。日々のブログ日課をこなす中でおぼろげに感じていたことが、福野さんの本を読むと確信に変わる。ちょっと悪口になってしまうかもしれないが、トヨタ、日産、ホンダの大手はヒエラルキーの末端に位置するコンパクトモデルはマメに更新している印象だが、上の価格帯になればなるほど放置する傾向にある。10年前に主流だった足踏み式サイドブレーキが500万円以上するモデルに平気で使われていたりする。



大手メーカーのレビューがつまらない理由

フラッグシップモデルに最先端の装備を惜しみなく入れてくるので、MAZDA、スバル、三菱の上位モデルは大いに話題になるが、現行クラウン、レジェンド、アコードなどのデビュー時が残念な感じになってしまったのは、メーカーの都合で、もう仕方がないことなのかもしれない。人生の可処分所得の多くをクルマに注ぎ込みたい人々にとっては、トヨタSUVのレビューなんて何の意味も為さないけど、ランエボが憑依したアウトランダーや、2.2Lディーゼルあるいは2.4Lターボや2.5Lターボが選べるMAZDAやスバルのモデルならそこそこ興味深く読める。なんとなく「頭がおかしい人」が開発している気がするし、それを福野さんみたいなライターがどのように切り取るのか!?には期待感しかない。



誰でも輸入車に乗れる時代だが・・・

馬車がクルマに変わった後も競走馬は残った。ゆえに自動運転の時代が到来してもスポーツカーは最後まで残るとかいう話があちこちから聞こえてくる。スポーツカーを売るための方便の可能性もあるが・・・。クルマが買えるくらいの「貧乏」ならば、誰でも中古ではあるけどドイツ車を選べるいい時代になった。よく使うデパート(駅ビル)の駐車場で観察してしまうのだけど、過半数は欧州ブランド車が占めるが、自動ブレーキ世代のドイツ車に乗る人と、それ以前のモデルに乗る人では身なりがあからさまに違う。前者は服装、スニーカー、カバンに至るまでブランド品が当たり前だが、後者は全身ユニクロ。一応お断りしておくが、クルマや服装で人間の価値が決まるなんて1ミリも思ってない。



福野レビューを面白く読める人

もしかしたら的外れかもしれないが、福野レビューは前者のタイプでないと楽しめないだろう。10年ほど前に福野レビューを初めて読んだ。クルマの知識が爆発的に増えたことは間違いないけど、なんだか言い知れぬ敗北感があった。このライターはクルマ以外にもよく「本物」を知っている。それに比べて自身の社会経験の無さに絶望すら感じた。この世界では黙々と努力して稼いで「本物」を経験し続けること・・・それが全てなのだと。テレビやメディアで人気の人々も、組織の中で人望があり一目置かれるような人も、長く成功し続ける人には「本物」を経験しているという共通点がある。



未熟な批判

「福野礼一郎のクルマ評論」の第一号は間違いなく傑作ではあるが、まだ経験値が大きく劣る私には非常にアンフェアなレビューばかりに思えた。ホンダフィットとMAZDAアテンザのひどい書き方にこのブログの初期ではキレていたくらいだ。しかしそんな福野さんが数年前から「BMWは全部ゴミ」とか平気で書くようになった。一番ぶっ壊れていた時期(2013〜2016)の私のブログでも、「(BMWは)ディーゼルのアイドリングストップがクソ」と丁寧に理由をつけて書いていた「便所の落書き」を、堂々と出版社を通した連載及び単行本において、メチャクチャな論理展開(福野がゴミって言ったらゴミなんだよ!!のレベル)をしている。



感謝

手前勝手で恐縮だが、こんな福野さんの本をゆっくり読んでいる時間がこの上なく幸せに感じる。10年前のように卑屈に考えることもなくなった。福野レビューに出会ったおかげで、服装や持ち物にもかなり徹底してこだわるようになった。この方には感謝してもしきれないくらいだ。すでにカーメディアにおいては間違いなく第一人者であり、毎年単行本が出せる奇跡的な存在なのだけど、もっと広く世の中に知られてほしい存在でもある。10年前の私のような貧乏くさいだけの若者の人生を変えてくれる。そして何より充実感ある人生を送っている人にとって、最高のエンターティメントでもある。ぜひぜひ末永い活躍をお願いしたい。











「本質価値を高めた」11代目シビック・・・まさかの日本COTYベスト10落ち

 

謎のキャラ

2021-2022日本COTYの10ベストカーは今月の頭にすでに発表されていて、日本市場向けという意味でホンダ枠はヴェゼルに譲った形でシビックは落選した。同時に行われている2022北米COTYではベスト3に残っている。シビックとしては過去に2度受賞しているので、11代目の主査を務めた佐藤洋介さんにとってもさぞかしプレッシャーのかかる開発だったのだろう。TVKの「クルマで行こう」に謎なキャラクターで出演し、岡崎五郎さんの鋭い質問に目を泳がせながら必死で答えていた。少々お疲れモードでヘロヘロな様子が伺える。


一言で全てを悟らせるすごい人!?

それでも事前に重大なメッセージを準備しての出演だったようで、冒頭にクルマのコンセプトを尋ねられると、躊躇することなく「本質価値が判断できる若い世代に向けて作りました!!」となかなか際どい第一声だった。完全にOFFな状態でボケー・・・っと番組を見ていたが、即座に心を鷲掴みにされた感じだ。「その一言」をずっと待っていた。ブログを書く中でクルマに関する世代の認識の差を常に感じていたから。


若者ユーザーの気持ちを代弁

現役バリバリの開発者からの思わぬ一言だったが、その背後に潜むあらゆる意味が推測できてしまう。2003年に免許を取った自分が若者かどうかは微妙なところだけど、親世代のクルマに対する認識にはかなりのギャップを感じていたので、そういう意味では「若者」になるのかもしれない。まず発言の趣旨を端的に言ってしまえば、日本でト○タ車を選んできた世代は「本質価値がわからない」から、ト○タの社長自ら「つまらないクルマ作り」だと批判しているト○タ車で満足している・・・そう解釈してもそれほど飛躍しているようには思えない。


時計にはお金を使うが・・・

別の見方をすれば、ホンダのリサーチでは、(賢くて稼いでいる)若い世代の多くが現行のクルマに300万円を投じたくなるほどの良いイメージを持っていない・・・といった結論が出たのだろう(おそらく正しい)。お金を持っていない訳でもないし、まだまだ現役で働く時間が長いので、50歳を超えた世代よりもお金を使うハードルは低い。実際にパテックフィリップやランゲ&ゾーネに300万円を平気で投じる若い世代は結構いる。ロレックスにしても上の世代はステンレスの70万円クラスで満足するけど、若い世代はピンクゴールドの200万円超えのものを積極的に選ぶ。ハイエンドな時計ほど換金も容易だし、将来に向けての投資に見合う価値がついてくる。それに対して日本市場の現行モデルのクルマには「格付け」がトリプルAのものは残念ながら皆無かもしれない。


豊かな人生のために

高品質な腕時計ほど流動性はないけども、クルマには自分の世界を広げる根源的で物理的な価値が備わっている。「どこでもドア」が発明されない限り、人生は移動時間から解放されることはない。満員電車の苦痛はテレワークや着席列車の普及で改善こそされているが、公的空間で過ごす移動と、私的空間で過ごす移動の「本質」的な違いを理解している人ならば、佐藤さんが言う「本質価値」という開発サイドの発言に敏感に反応してしまうはず。11代目のシビックは、100万円を超える高級腕時計と同じく「身分証明」としての非常に高い所有価値が備わっているといいたいのだろうか!?


つまり「モテるクルマ」だよね・・・

飛行機で離島まで行くなら話は別だが、東京や大阪からクルマで出撃できる「湯河原」や「城崎」などの、「本質価値」が備わる高級温泉旅館へは、公共交通機関で行ってはいけない。客が大挙して押し寄せる宿泊施設でくつろぐなんて昭和な発想だ。くつろぐ目的で常宿としているのは、いずれも客室5室以下の内風呂付きと決めているが、そんな場所にアクセスするクルマを真剣に作りました!!・・・と佐藤さんが発言している訳ではないが、そんなポジティブな着眼点があるとしたら、実に素晴らしいと思う。



最高のデートカーとは!?

「パートナーと温泉旅館&ドライブを楽しむクルマ」ランキングがあるとしたら、ホンダの中でシビックはインサイトと並んでトップクラスだろうか。勝手なことを書いてしまえば、NSXはいくら何でも肩肘張りすぎだし、S660はあまりにアバンギャルドすぎる。アコードやCR-Vは少々野暮ったい。ヴェゼルはちょっと車格が軽い。日本メーカーの中では「レクサス」の各モデルが丁度いいと感じている人が多いだろう。レクサスの強気な価格が容認される背景だろうか。



ホンダの輝かしい歴史

「昭和」の時分には、ホンダには「プレリュード」という伝説のクルマがあった。「平成」は初代NSXとS2000が似合う時代だったと思う。これらの時代にはホンダの基本モデルとして認識されていた「シビック」が、令和の時代では派生モデルの「インサイト」と共に、ホンダラインナップの花形ポジションに収まった。いつの時代もホンダとはユーザーの欲望を最大限肯定するクルマを作ってきたわけだ。



危機の時代は過ぎ去った

「シビック」の現在地点をふと考えたくなった。佐藤さんがテレビ媒体で堂々と「決意表明」したことに、カーメディアの新しい可能性が見えた気がした。「お年寄りから若い人まで幅広く満足していただけるクルマ」は2000年頃の業界再編と、中国メーカーの台頭が予見される状況での日本メーカーの守りの姿勢を表していた。しかし20年経ってみて海外の投資マネーによる影響は限定的で、日本の主要メーカーは見事に生き残り、恐れていた中国メーカー急成長など幻想だったのでは!?といった拍子抜けな状況だ。



日本の悪しきトレンド

「栄誉ある孤立」を保ってきたホンダは手堅い地域戦略を採ってきたが、再び個性を主張するクルマ作りをすると宣言したかったのだろうか。「若者だけを相手にしました!!」の言葉の裏にはどんな意図があるのだろうか!?クルマ好きならあらゆる想像を駆り立てられるだろう。「若者向けのモテるクルマ作りました!!」が本意なのだろうが、トヨタやスズキの若者に人気のワンボックス(車種はあえて挙げない)で採用されている「アグレッシブなカスタム顔」を配したヤンチャなクルマとは真逆の価値観のものを用意しないと、洗練された都市部の若者から「クルマはダサい」と思われてしまう。そんな危惧が11代目シビックのスタート地点かもしれない。



11代目にして初の・・・

そして何を隠そう10代目シビックの「ガンダム顔」も、若者をクルマから遠ざけるのに十分な役割を果たしていた。MT操作を楽しめてスペック十分の手頃な価格ではあったけど「温泉旅館&ドライブを楽しむクルマ」としては全く評価できない。初代〜10代目までは「モテる」クルマではなかった。4、5、6代目の高品質なサスは「伝説」ではあるけど、それはクルマ好きの間でしか通用しない。ホンダの佐藤さんは年相応に「イケメン」の部類に入るのだろう。モテる顔の主査が本気でモテるクルマを作りました。しかしそのままコピーにしたらハシタないので、メディア向けに「本質価値を高めた若者限定モデル」という聞きなれないスローガンになった。ダサくないクルマが欲しい人集まれ!!といったところか・・・。


<追伸>タイトルにある「ベスト10落ち」に関して、ホンダを揶揄する意図は全くありませんし、選考サイドの判断に異論を申し立てる気もありません。ただただホンダの開発者のキャラが気になったという話でした。


2021年11月17日水曜日

国沢光宏さんが福野礼一郎さんに「勝つ」こともある・・・

 

やっちまった・・・国沢さん

今月の頭ぐらいに国沢光宏さんがベストカーの記事で「CX-50はトヨタOEMだ」と書いていたが、意外に早くMAZDAが全貌を明らかにしてくれた。注目度が高い中でさらに期待を上回ってきたCX-50のエクステリアの完成度は高い。搭載エンジン、使用されるミッション、全車AWDとの情報が公開されており、1つもカローラクロスと被らない「潔癖」な展開をみせている。MAZDAらしい「国沢外し」発表内容になっている。カーメディアに対してはつくづくムカついていたのだろう。



真逆の対決

MAZDAに関する記事は非常に後味が悪いものにはなったけど、それと前後して出されていた「スイフト・スポーツ」(ベストカーWEB・2021/11/7)のレビューはなかなか良かったんじゃないでしょうか。しばしばこのブログで国沢さんの真逆の存在として高く評価している福野礼一郎さんが、モーターファン・イラストレーティッドの最近の連載で同じスズキの「ワゴンRスマイル」のレビューを書いていた。「国沢光宏さんと福野礼一郎さん」が「ベストかーとモーターファンイラストレーティッド」の連載でスズキ車のレビュー。この珍妙な構図に笑いを禁じ得ない。



やればできるじゃん

ライターの評判、媒体の評判といった個人的な偏見を取っ払って読んでみた。どっちがスズキ車を上手にオススメできているか!? 2人がどんなスタンスでスズキ車に向き合ったかは知る由もないけど、そこそこ有名な媒体のレビューとして対象となるクルマの魅力をより多く引き出せているか!?MAZDAの記事は徹底してトンチンカンだけど、スズキは国沢さんの得意ゾーンでもあるようで、まるで別人のような切れ味を見せている。スイフト・スポーツのレビューはこれまでに数限りなくあるけども、その中でも出色の内容だと思うのだが・・・。



カリスマライターの素顔

一方で「完全アウェー」の福野さんは、初々しさすら滲み出る場当たり的なエッセイになっている。完全に趣味のクルマばかりを語ってきたライターさんが、ゴリゴリの「地方インフラカー」をレビューするのだから、何か新しい気づきでも提示して欲しいところだが、今回はやや期待外れだった。電動スライドドアを両サイドに備えた「軽自動車のアルファード」ゆえに、軽自動車では最重量クラスの870kgで、これにNAエンジンが組み合わされていて、還暦を過ぎたライターが、その辺の兄ちゃんのように「なにこれ!?遅過ぎじゃね!?」とはしゃいでいるところがシュールだ。



どっちがカリスマ!?

国沢さんのスイスポレビューでは、序盤に「スズキにとってスイスポはGT-Rだ」みたいな軽い冗談が放り込まれヤレヤレだが、そこから一気にテンポが上がっていく、凄いレトリックが炸裂している・・・これを読み終えた人の一定割合は「スイスポはいいかも!?」と思わされたことだろう。失礼だが、国沢さんのレビューを読んでクルマが欲しくなることなんて未来永劫も絶対にないだろうと思っていたから、この予想外の展開に、非常に感銘を受けてしまった。これまではホンダやMAZDAに対してほとんど敬意が示せない凡庸なライターという最悪のレッテルを貼ってしまっていた。このレビュー1つでこの人のポテンシャルはかなり高いとわかる。



なぜホンダとMAZDAが嫌いなのか!?

長く自動車ライターをやっていると「しがらみ」ってのがあるのだろう。あの徳大寺有恒さんも、かつて本田宗一郎さん(HONDA創業者)に「あなたは所詮は自動車ライターでしょ!!」みたいな軽蔑の言葉を浴びせられたことがあるらしい。自動車の開発者がそんなに偉いのか!?MAZDAが好きでたまらないファンも、MAZDAの開発担当者に「あなたは所詮はファンでしょ!!」とか言われたら、二度とMAZDAなんて買いたいとは思わないだろう。国沢さんの頑なな姿勢から察するに、過去にホンダやMAZDAとの間に何らかの「信頼関係を失う」ようなやり取りがあったのかもしれない。



寝ぼけたレビューを書いてんじゃねー

国沢さんの最高のレビューと、福野さんの最低のレビューが、同じタイミングで出てしまった。スズキに限った話ではないけども、「EV化」という現実に直面して、10年後の仕事がどうなっているかも不透明な中で、精一杯に良い自動車を届けよう!!クルマの未来を切り開こう!!としている開発者の情熱を彼方此方のメーカーから感じている。今回の福野さんの「ワゴンRスマイル」レビューは、そんな緊迫した空気をまるで理解しないような呑気な書きっぷりだ。もう還暦過ぎたライターにとっては10年後のクルマなんてどーでもいいのだろうけど、福野さんに期待して今回のレビューを読んだ若い読者(ほとんどいない説もあるが)は少なからず苛立ちを感じたのでは!?



そのネタは賞味期限切れ

決して福野さんの今回のレビューが、スズキや軽自動車への敬意を欠いていたとは思わない。取って付けたように、ハンドリングは「一部のおかしな『ヨーロッパ製』Bセグなんかよりずっとセンスがある」とか書いてある。イギリスやドイツのカーメディアでも高い評価を得ているスズキのハンドリングなのだから当然だろうに。比べる相手が悪すぎる。スズキに失礼だ。さらに「日本の軽はおかしなヨーロッパ車なんかよりもずっといい道具である」とダメ押し。テキトーに欧州車と比較しておけば、読者に好印象を与えられるという安ぽい算段に反吐が出る。時代錯誤も甚だしい・・・。(おそらく『ヨーロッパ製Bセグ』はカリスマ渾身のジョークだろう。そんな現行モデルはスズキにしか存在しないというオチ。)




2021年11月10日水曜日

岩貞るみこさんが再びホンダに強烈パンチ・・・


なぜKozzi TVにシビックが出ない!?

 HONDAが大好きなAJAJライターといえば小沢コージさんなんだけど、最高に面白いユーチューブチャンネル「Kozzi TV」にシビックがなかなか登場しない。パシリ役の渡辺陽一郎さんに概要を語らせる動画が1つだけあるけど、同じHONDAのヴェゼルやNボックスとは扱いがまるで違う。なんでだろう!?小沢さんとHONDAの広告代理店の間にシビックの契約は入っていないのか!?他のAJAJユーチューバーは、2ヶ月くらい前にシビックの試乗会動画が出ているのだけど、シビアでプロ意識が高い小沢さんは「プロモーション契約」がない車種に関しては触れないスタンスなのかもしれない。「Kozzi TV」に登場しないのはシビックにとってあまりにハンデが大きい。日本COTYの10ベストカーも逃してしまった。



破天荒ライター

小沢さんと並んでHONDAに非常に縁があるAJAJライターが「レスポンス」で時々登場する岩貞るみこさんだ。「日本車なんてどれもゴミです!!」みたいなセレブな世界観をコンプライアンス完全無視で開陳する「女版の福野礼一郎」とか言われている人だ。レスポンスでも過去に先代シビックとNSXを過激にディスっていた。クルマへの批判では気が収まらなかったのか、ホンダの開発者と、先代シビックを購入する男性ユーザーの一般的なイメージにまで言及。先代シビックはクルマとして存在価値なし!!そして開発者とユーザーは男として魅力はゼロ!!とまで言い切っている。



「男として魅力なし」

いくらK沢さんでも異性のクルマユーザーに対して「魅力ゼロ」とは書かないだろう(書かれてもノーダメージだが・・・)。例えばMAZDA・MX-30が気に入らないからといって、「こんなクルマが上質だと考える女性主査のセンスを疑うし、これを喜んで買う女性ユーザーはみんなブスばっかりだ!!」みたいなことをもし書いたら、K沢さんに限らず大問題になると思うが、岩貞さんはこれくらいに暴力的なレビューを平気で書いているのだ。いくらなんでも頭おかし過ぎるだろ・・・。



全く反省してません!!

そんな面白過ぎる岩貞さんが、先代に続き新型シビックのレビューを書いてくれた。書き出しから「ヤワで中途半端で方向性を決めあぐねたバランスの悪さで、今の日本で存在意義はあるのかと思っていたホンダ『シビック』。」(原文まま)・・・と全開モード。K沢先生がM社のモデルをレビューするにしても、最初くらいは「皆様ごきげんよう・・・」くらいな雰囲気で始まるが、そんな挨拶などすっ飛ばして、今回もホンダをボコボコにする意図が最初からハッキリしている。



クルマの価値は価格

ちなみに先代シビックのレビューでは4600mm前後というサイズのセダンを、私はクルマとして認めない!!こんなクルマに乗る男は人間のカスだ!!くらいに書いていたが、それと前後して出されたアルファロメオ・ジュリアのレビューでは、シビックとほぼ同じサイズにもかかわらず、「使い勝手が最高のサイズ」「イタリアブランドはよくわかっている」とべた褒めしている。同じ身長&体重でも日本人男性はダサくて、イタリア人はカッコいいという「ダブルスタンダード」はともかく、先代シビックとジュリアではどちらもずんぐりしているしデザインもイモっぽいので基準がよくわからん。結局はバブル世代らしく300万円と500万円の決定的な差について熱く語っていたのだろうか!?



納得できないわけではないが・・・

この手のレビューが、実は多くのクルマ好きな女性の支持を得ていて、所有するクルマという属性で男の価値をジャッジすることが、隠れたコア・エンターティメントとして成立しているならば、誰かに怒られるまで勝手にやってくれと思う。確かに40歳を過ぎたオッサンはある程度は持ち物を選ぶ必要があると思うし、それには当然に「クルマ」も当てはまる。あまりブログ以外では口にしたことはないけども、40歳過ぎたオッサンがアウディTT、BMWミニ、BMW3シリーズ、メルセデスCクラスというチョイスはさすがにちょっとヤバいと思う。安っぽい輸入車だけでなく、変にチャラついた日本車を選ぶのもまた別の意味でキツい。C-HR、ヤリスクロス、ライズ、ハスラーなどの過激なデザインをまとったコンパクトカーサイズのSUVやクロスオーバーなどは避けた方がいいと思う。



人生に迷ったら読めば良い!?

ある意味でこの人のレビューは参考になる。女性から不当に文句をつけられなくない完璧主義な「意識高い系」男子にとっては、ここまでズバズバ書いてくれる女性ライターのレビューは貴重だし、好感度を意識してか、可愛いらしいことしか書かない他のAJAJ女性ライターとは一線を画した存在だ。ホンダへの痛烈過ぎる批判を書いているけど、匿名で行われるヤフコメとは全く違い、ライターとしての責任や使命を全うしたプロの仕事として行われているから面白い。しかもK沢さんのように誤った情報を意図的に混ぜて読者のミスリードを目的としたアンチ・レビューではなく、読者のほとんどが男性だとわかった上で炎上覚悟で堂々と書いている。男どもよ!!女とはこういうものだ!!嫁さんといえども気を許してはいけないと親切に教えてくれている。そんな老婆心すらあるのかもしれない。



シビックを更生させた!?

AJAJでも私だけが先代シビックをボロクソに書いた!!その結果、新型シビックはかなりマシになった!!・・・とは書いてないけど、今回のレビューからそんなニュアンスが伝わってくる。ホンダの過去の偉業を過大に讃え続けても成長には繋がらない。キモい男どもがネチネチと最近のホンダ車をディスったところでホンダの開発者には響かない。「乗り味をもっと固くしろ!!」と言い続けてきたという岩貞さんの主張通りに、新型の乗り味はカッチカチらしい。アメリカでは18歳が買うクルマであり、日本でも若年層に買ってもらいたいというホンダの主張通りの味付けなんだろう。



モヤモヤが半端ない読後感・・・

「先代よりはずっとマシ」だそうだが、やはりというべきか一度関係にヒビが入ったら女性は頑なであることが多い。そんな微妙な関係にあるホンダを簡単に許すわけもなく、新型シビックの全体評価は「落第」であり、後から発売されるe:HEV版を待つべきだそうだ。このレビューを読み切った男性は、もはやホンダやシビックへの処遇などどうでも良くなってしまい、なんだか古傷がズキズキ痛むんじゃないだろうか!?誰もが過去の恋愛や結婚生活の中で心の深く刺さったトゲみたいな嫌な記憶が次々と呼び覚まされてしまう。ホンダ以上にダメージを受けているのは不意に読んでしまった男性読者だったりするかもしれない・・・。










2021年11月4日木曜日

2021-2022日本COTY 「10 BEST 審査員」

 もう年の瀬・・・

メチャクチャ失礼だけど、誰のクルマ選びの参考にもなってないと思われる「日本COTY」の季節がやってきた。海外生産モデルの発売も遅くなりがちな日本市場では2021-2022になってVWゴルフ8が登場する。WCOTYの受賞常連と言える唯一の某日本メーカーからは、純粋な新型モデルがなく、なんだか地味な顔ぶれだ。10ベストカーも大筋で輸入車4台、軽自動車1台が規定路線。例年になくトヨタが多作で2台が限界だと思われるが、順当だとランクル、アクアだけども、より積極的に売りたいのはカローラクロスだろうから、どっちかが犠牲になると思われる。残り日本車3台の枠にヴェゼル、シビック、BRZ / GR86がすっぽりハマるのだろうか!?



カスタマイズ

ヴェゼル、シビック、BRZに順位を付けられても、見せられた方はなかなか解釈に困る。60人の審査員が個々の基準で選んだ結果の集合体という「編集無し」な状態なので、さらにカオスが広がる。これは誰得なのか!?とすら思っていたが、個人的な楽しみ方としては、過去の選考、レビューや動画を見る限りセンスが合いそうな人を抽出して、10ベスト審査員での「大賞」を選出すれば、少しは面白いかなと思っている。全ての結果が出てから10人の審査員を選ぶのは、ちょっと作為感があるので事前にブログ上で選出して残しておて、後日に楽しむことにしたい。


<カテゴリー1>

安東弘樹

宇並哲也 (ウナ丼)

大谷達也

岡崎五朗

五味康隆

佐野弘宗

世良耕太

千葉匠

松任谷正隆

山内一典



期待し過ぎかもしれないが・・・

今回エントリーしているコルベットやBMW・4シリーズが、Sクラス、Cクラス、ゴルフ、アウディQ5が並ぶ「輸入車枠」の高い壁を超えて最終選考に残ってきたならば、この10人が存分に処遇してくれるんじゃないだろうか。 BRZ / GR86も良いけども、スポーツカーはそれだけじゃない!!日本COTYはメーカーの予定調和では終わるつまらないものではない!!日本COTYをちょっとナメていた人々の想像を超えた価値観を見せてくれるのではないだろうか。近年の日本COTYはどこにでもいるオッサンの平凡な価値観をそのまま反映したような、軽自動車は敬遠、輸入車と日本車の手頃でそこそこスポーティなモデルを中心に配点・・・という予想の範囲内の結果を平気で出す審査員が多く、尖ったモデルが高く評価されることが少ない気がする。



カーメディアに優劣はあるのか!?

WCOTYで無類の強さを見せているMAZDA、ジャガー、ランドローバー、ボルボなどの旧フォード系ブランドが不在の2021-2022日本COTYだからこそ、新しい「価値」を目の肥えた審査員の総意によって示されることが期待される。僭越ながら私が選んだ前述の「カテゴリー1」10名による選考と、これから披露する「カテゴリー2」の全く別の10名(事情により14名)による選考でどれだけの「振り幅」が出るだろうか。もし両カテゴリーの結果がほぼ同じものだったとしたら、それは日本市場およびカーメディアの多様性が損なわれていると言っていいかも。私の人を見る目がない可能性も十分にあるが・・・。


<カテゴリー2>

石井昌道

石川真禧照

小沢コージ

金子浩久

河口まなぶ

九島辰也

国沢光宏

斎藤慎輔

清水和夫

鈴木直也

テリー伊藤

御堀直嗣

山田弘樹

渡辺陽一郎



自分に合ったカーメディアを

このメンバーならばカテゴリー1とはまるで違う基準でクルマの優劣を判断してくれるはず。多くの人が同意してくれるとは思うけど、カテゴリー1の審査員のレビューは比較的に知能レベルが高い層向けであり、カテゴリー2のライターは日常的に本など全く読まない人向けだ。福野礼一郎さん、沢村慎太朗さんの単行本を買うくらいのファンならカテゴリー1の審査員は違和感なく受け入れられるが、カテゴリー2はまず無理だろう。逆に福野レビューは何度読んでも頭に入ってこないという人には、カテゴリー1は少々理屈っぽく、カテゴリー2がちょうど良く感じるのかもしれない。別に本を読んでいる人が必ず賢いとか言っているわけではない・・・。



もっと多様な人材を

それぞれにレビューを書かせれば論点はまるで別物になる両カテゴリーだけど、10台のクルマに配点するだけなので、結果だけ見たら残念なほど近似したものになるかもしれない。10台という幅では十分に違いを生むことは難しい部分もある。それでもカテゴリー1は60名の審査員の中でも、その「理論」と「センス」でジャッジを見てみたいと思わせる最後の10名である。純粋な自動車評論家ではない人が複数名入っているけど、違うバックボーンを持つ人の「多様性」を無意識に期待してしまう。



こんな日本COTYなら最高だ

いまいち注目度が上がらない日本COTYだけど、もういっそのこと日本メーカーのトップを審査員に迎えたらどーですかね!?豊田章男さんがメルセデスやBMWをどう判断するのか興味深い。他にもMAZDA相談役の金井誠太さん、元日産の水野和俊さん、元ホンダ社長の八郷隆弘さんといった往年の名車を作ってきた方々が参戦すれば、非常に注目度が高くなりそう。現状ではクルマ好きにも相手にされない賞レースに成り下がってしまっているけど、想像して見て欲しい、金井さん、水野さん、八郷さんが揃って得点を入れているモデルがあったなら購入にさぞかし前向きになれるだろうし、クルマを買う幸せがより大きなものになるはず・・・。












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